2021/08/10 05:59 ウェザーニュース
連日猛暑が続いています。外出時にはマスクの着用が求められるため、熱中症に気をつけなければなりません。もし、服の色を選ぶだけで熱中症の予防ができるとしたら、試したい人が多いのではないでしょうか。
どんな服の色が熱中症予防に効果的なのか、その理由はなぜか、国立環境研究所・上席研究員の一ノ瀬俊明さんに伺いました。
なぜ服の色によって表面温度が変わるのか
まず、太陽の光と物の色との関係を、一ノ瀬さんはこう語ります。
「太陽からはさまざまな放射エネルギーが地表に届きますが、目に見える可視光線と、目には見えませんが少しだけ波長の長い近赤外線の割合が高くなっています。植物の葉が緑に見えるのは、緑の光に対応した波長帯の放射エネルギーが多く反射されるためです。
白い物体の表面ではほとんどすべての光に対応した波長帯が反射され、黒い物体では波長帯の多くが吸収されてしまいます」(一ノ瀬さん)
物体は色によって、太陽から放射されたエネルギーを反射する率が異なる、というのです。反射されなかった放射エネルギーは、吸収されて熱にかわります。そのため、白や黄色など反射率が大きい色の物体ほど、熱を持ちにくいのです。
「熱中症のリスクを減らすには、反射率が高く熱を持ちにくい服の色を選ばなければなりません」(一ノ瀬さん)
猛暑を乗り切るための服の色選び
では、服の色によってどれくらい温度差が出るのでしょうか。
一ノ瀬さんたちは夏の炎天下、色の異なる同素材のポロシャツ9枚を屋外に並べ、表面温度の経時変化を比較する実験を行っています。近年の実験結果を教えていただきました。
「風がほとんどない気温30℃の屋外で実験したところ、5分間日光に当てただけでシャツの表面温度は大きく変わりました。白色のシャツが気温と同じ30℃なのに対し、黒色や深緑色のシャツは50℃を超え、その差が20℃以上になったのです。子どもや高齢者が真夏に外出するときは、着せてあげる服の色に注意する必要があります」(一ノ瀬さん)
===== 後略 =====
全文は下記URLで
https://weathernews.jp/s/topics/202108/050255/
連日猛暑が続いています。外出時にはマスクの着用が求められるため、熱中症に気をつけなければなりません。もし、服の色を選ぶだけで熱中症の予防ができるとしたら、試したい人が多いのではないでしょうか。
どんな服の色が熱中症予防に効果的なのか、その理由はなぜか、国立環境研究所・上席研究員の一ノ瀬俊明さんに伺いました。
なぜ服の色によって表面温度が変わるのか
まず、太陽の光と物の色との関係を、一ノ瀬さんはこう語ります。
「太陽からはさまざまな放射エネルギーが地表に届きますが、目に見える可視光線と、目には見えませんが少しだけ波長の長い近赤外線の割合が高くなっています。植物の葉が緑に見えるのは、緑の光に対応した波長帯の放射エネルギーが多く反射されるためです。
白い物体の表面ではほとんどすべての光に対応した波長帯が反射され、黒い物体では波長帯の多くが吸収されてしまいます」(一ノ瀬さん)
物体は色によって、太陽から放射されたエネルギーを反射する率が異なる、というのです。反射されなかった放射エネルギーは、吸収されて熱にかわります。そのため、白や黄色など反射率が大きい色の物体ほど、熱を持ちにくいのです。
「熱中症のリスクを減らすには、反射率が高く熱を持ちにくい服の色を選ばなければなりません」(一ノ瀬さん)
猛暑を乗り切るための服の色選び
では、服の色によってどれくらい温度差が出るのでしょうか。
一ノ瀬さんたちは夏の炎天下、色の異なる同素材のポロシャツ9枚を屋外に並べ、表面温度の経時変化を比較する実験を行っています。近年の実験結果を教えていただきました。
「風がほとんどない気温30℃の屋外で実験したところ、5分間日光に当てただけでシャツの表面温度は大きく変わりました。白色のシャツが気温と同じ30℃なのに対し、黒色や深緑色のシャツは50℃を超え、その差が20℃以上になったのです。子どもや高齢者が真夏に外出するときは、着せてあげる服の色に注意する必要があります」(一ノ瀬さん)
===== 後略 =====
全文は下記URLで
https://weathernews.jp/s/topics/202108/050255/