※NHK 北九州のニュース
北九州でのPCB無害化処理 環境相が期限の再延長要請
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kitakyushu/20210922/5020009623.html
09月22日 18時20分
国が今年度いっぱいで完了させるとしていた北九州市での有害物質、PCBの無害化処理について、小泉環境大臣は22日、北橋市長を訪ね、期限までに処理が終わらないとして期限の延長を要請しました。
PCB=ポリ塩化ビフェニルは、業務用の照明器具の中にある安定器や変圧器の絶縁用の油として使われていましたが、カネミ油症などの健康被害が相次いだことから製造や使用が禁止され、国が全国5か所の施設で無害化処理を進めています。
北九州市若松区の施設でも平成16年から変圧器などの、平成21年からは安定器などのPCBの無害化処理を行い、国は今年度末までに処理を完了するとしていました。
これについて、22日、小泉環境大臣が北橋市長を訪れ、その後新たな廃棄物が見つかるなどしたため期限までに処理が終わらないとして、処理期限を2年間延長するよう要請しました。
北九州市でのPCBの処理をめぐっては、国は平成25年にも一度、期限の延長を要請し、北橋市長は受け入れる際に「いかなる理由があろうと、再延長はない」という条件を提示していました。
小泉大臣は「前回、延長はないと約束した経緯を考えれば、見通しの甘さもあり、申し訳なく思う。必ずこの2年間の延長の中で終えるべく環境省として説明を尽くしていきたい」と話していました。
北橋市長は「大変遺憾だ。まずは国が住民に対してPCB処理の現状を説明してほしい」と述べました。
北橋市長は今後、市民の意見を聞いたうえで、再延長を受け入れるかどうか判断することにしています。