待ち合わせに不便…6つある「なんば駅」と「難波駅」が離れている本当の理由
4/24(日) 9:06配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/d6de200f4000191261b4b7e81f444e782bb5ae4f
難波には地名にちなんだ6つの駅がある。御堂筋の南端付近にある南海線なんば駅、千日前通の近鉄・阪神大阪難波駅と千日前線なんば駅、御堂筋の地下鉄御堂筋線なんば駅、四ツ橋筋の四つ橋線なんば駅、そしてJR難波駅だ。各駅はそれぞれ少しずつ離れた場所に設けられており、JR難波駅以外の5駅は徒歩で 1〜5分の距離にある。
マルホ酒店なんばスカイオ店(難波)クラフトビールが豊富
いっぽう、複合商業施設「大阪シティエアターミナル(OCAT)」の地下にあるJR難波駅は、南海線なんば駅からだと10〜15分ほどかかる。
1994年まで湊町駅だったJR難波駅
「大阪のトリセツ」(昭文社)
じつは1994年まで同駅は湊町駅という駅名だった。1889年に貨物駅を併設した駅として開業したので、約130年の歴史がある。旧駅名が示すとおり、駅の住所は大阪市浪速区湊町1丁目だ。
湊町は今でこそ浪速区に属しているが、 1943年までは南区に属していた。同年、区域調整により所属が浪速区に変更されたのだ。要するに、現在のJR難波駅がある場所はもともと難波ではなかったのである。現駅名に改称したのは、1994年の関西国際空港(関空)の開業に伴い、同駅から関空快速の運行を開始することになったから。
各駅は地下でつながっている
「大阪のトリセツ」(昭文社)
国際線で入国した外国人に同駅が「難波付近」であることを明確にする意図があった。 JR難波駅は関空開業を機に、各「なんば駅」「大阪難波駅」と地下で連絡することになった。これにより関空から快速列車で訪れた人にとって同駅は、難波エリアで最初に訪れる駅となる。また、1996年にはJR西日本初の地下駅として生まれ変わった。
ところが、2008年のダイヤ改正により、同駅を発着する関空快速の運用は廃止された。現在、難波から関空まで乗り換えなしで行けるのは、南海電鉄の「特急ラピート」だけである。南海線なんば駅と関空間の所要時間は約38分、最短で約34分だ。
「各停」と「普通」が並列する南海電車の謎
「大阪のトリセツ」(昭文社)
南海電鉄で興味深いのは、なんば駅の高野線のホーム(1〜4番)から「各停」が発着、南海本線のホーム(5〜8番)から「普通」が発着していることだ。各駅停車と普通が並列して存在するのには、理由がある。同駅の南海本線の普通列車はホームがあるすべての駅に停車するが、実際にはホームがない2つの駅を通過する。そのため各駅停車とは呼べないのだ。
そこで南海本線の列車を「普通」と呼ぶことで、高野線の各駅停車と区別しているということだ。細かなことではあるが、南海電車の実直さが伝わってくるエピソードといえよう。
4/24(日) 9:06配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/d6de200f4000191261b4b7e81f444e782bb5ae4f
難波には地名にちなんだ6つの駅がある。御堂筋の南端付近にある南海線なんば駅、千日前通の近鉄・阪神大阪難波駅と千日前線なんば駅、御堂筋の地下鉄御堂筋線なんば駅、四ツ橋筋の四つ橋線なんば駅、そしてJR難波駅だ。各駅はそれぞれ少しずつ離れた場所に設けられており、JR難波駅以外の5駅は徒歩で 1〜5分の距離にある。
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いっぽう、複合商業施設「大阪シティエアターミナル(OCAT)」の地下にあるJR難波駅は、南海線なんば駅からだと10〜15分ほどかかる。
1994年まで湊町駅だったJR難波駅
「大阪のトリセツ」(昭文社)
じつは1994年まで同駅は湊町駅という駅名だった。1889年に貨物駅を併設した駅として開業したので、約130年の歴史がある。旧駅名が示すとおり、駅の住所は大阪市浪速区湊町1丁目だ。
湊町は今でこそ浪速区に属しているが、 1943年までは南区に属していた。同年、区域調整により所属が浪速区に変更されたのだ。要するに、現在のJR難波駅がある場所はもともと難波ではなかったのである。現駅名に改称したのは、1994年の関西国際空港(関空)の開業に伴い、同駅から関空快速の運行を開始することになったから。
各駅は地下でつながっている
「大阪のトリセツ」(昭文社)
国際線で入国した外国人に同駅が「難波付近」であることを明確にする意図があった。 JR難波駅は関空開業を機に、各「なんば駅」「大阪難波駅」と地下で連絡することになった。これにより関空から快速列車で訪れた人にとって同駅は、難波エリアで最初に訪れる駅となる。また、1996年にはJR西日本初の地下駅として生まれ変わった。
ところが、2008年のダイヤ改正により、同駅を発着する関空快速の運用は廃止された。現在、難波から関空まで乗り換えなしで行けるのは、南海電鉄の「特急ラピート」だけである。南海線なんば駅と関空間の所要時間は約38分、最短で約34分だ。
「各停」と「普通」が並列する南海電車の謎
「大阪のトリセツ」(昭文社)
南海電鉄で興味深いのは、なんば駅の高野線のホーム(1〜4番)から「各停」が発着、南海本線のホーム(5〜8番)から「普通」が発着していることだ。各駅停車と普通が並列して存在するのには、理由がある。同駅の南海本線の普通列車はホームがあるすべての駅に停車するが、実際にはホームがない2つの駅を通過する。そのため各駅停車とは呼べないのだ。
そこで南海本線の列車を「普通」と呼ぶことで、高野線の各駅停車と区別しているということだ。細かなことではあるが、南海電車の実直さが伝わってくるエピソードといえよう。