2022年4月26日 6:00
宮城県警に母と娘が全国で初めて同時採用され、県警察学校(名取市)で初任科生として訓練に励んでいる。芦野花奈さん(43)=仙台市若林区=と長女花梨(かりん)さん(18)=同=。警察の仕事に就く長年の夢を果たした花奈さんは「娘と一緒に夢がかなってうれしい」と喜んでいる。
諦めずかなえた夢「うれしい」
花奈さんと花梨さんは7日にそろって県警察学校に入校。花奈さんは事務に携わる一般職員としてパソコンの操作方法などを学習し、花梨さんは警察官として逮捕術などを学んでいる。
盛岡市出身で高校時代から地元の交番のお巡りさんに憧れていた花奈さん。大学卒業後に採用試験を受けようと考えたが、100倍以上という競争倍率の高さを前に断念した。仙台市内の病院で事務職として働き、結婚して1男1女を育てた。
封印していた警察職員の夢にもう一度挑戦しようと思ったのは2020年。宮城県警が「就職氷河期世代」向けの採用を始めたことを知った。採用数は3人で、年齢上限は51歳。「子育ても一段落ついた。チャンスをものにしたい」。12月に試験を受けたが、不合格だった。
諦めきれず再受験を目指した21年11月、娘の花梨さんが子どもの頃からの夢だった警察官の採用試験に合格。その後は母親と二人三脚で面接や筆記の勉強を重ね、今年1月に合格を勝ち取った。
https://kahoku.news/articles/20220425khn000033.html