自民党は、党所属議員と世界平和統一家庭連合(旧統一教会)や関連団体との関係が相次いで明らかになった問題を受け、
党運営の指針となる「ガバナンスコード」に「社会的に問題が指摘されている団体との関係は一切持たない」と明記する方針だ。
内閣支持率の急落を受け、党として対応を示す必要に迫られた形だ。
ガバナンスコードに明記する方針は、茂木敏充幹事長が22日の仙台市での講演で明らかにした。
ガバナンスコードは、政治倫理の徹底などを図る目的で同党が5月に決定した。
茂木氏は講演で「疑念を持たれかねない過去の行動は反省し、今後の教訓にしていくことが必要だ」と強調。
十分な確認をせず教団関連の会合に出席するケースが多いことから、「議員を中心に事務所全体でチェックできる体制を築くことが必要だ」とも述べた。
旧統一教会問題を巡り党執行部は当初、党と教団の組織的関与は「一切ない」(茂木氏)と強調し、個々の議員の説明に委ねてきた。
だが、各議員の調査や説明が不十分との批判が噴出。
20、21両日に毎日新聞と社会調査研究センターが実施した全国世論調査で内閣支持率が16ポイント減の36%まで落ち込むなど、
報道各社の調査で政権の支持率は軒並み低下。政権は対応に追われている。
岸田文雄首相は22日、オンライン形式で記者団の取材に応じ、閣僚らと教団の接点が相次ぎ判明していることに
「政府が疑念を持たれることがないよう過去の説明をしっかりし、未来に向けて、こうした団体との関係については絶っていただくよう徹底していくことは重要だ」と強調。
教団などとの接点が明らかになった閣僚らを交代させるかについては
「しっかり点検し、今後の行動について明らかにしてもらわなければならない。それを徹底したい」と述べるにとどめた。
いずれにしても調査や対応は各議員ら個人に委ねる方針は変わっておらず、立憲民主党の泉健太代表は23日の党会合で
「調べない、説明をしない、今後について明言をしないの『3ない』状態の中で全てを闇に葬ろうとしている。絶対看過できない」と批判した。
公明党の山口那津男代表は同日の記者会見で、旧統一教会問題について「主として自民党の議員との関係がかなり多数を占めている」と指摘。
「社会的な問題やトラブルを多数抱える宗教団体との関係は慎重に対応していくべきだ」として
「岸田政権として国民の不信や疑念を招かないように今後の対応を明確にしていく必要がある」と注文を付けた。
一方で公明党の高木陽介選対委員長と佐藤茂樹国対委員長が、
過去に旧統一教会と関係が深いとされる月刊誌のインタビューを受けていたことについては
「それ自体が許されないこととは必ずしも考えていない」と述べ、党として調査を実施しない考えも示した。【宮原健太、加藤明子】
https://news.yahoo.co.jp/articles/3eec9bc2c13a86e94e021e1e4bce2495fad37768
党運営の指針となる「ガバナンスコード」に「社会的に問題が指摘されている団体との関係は一切持たない」と明記する方針だ。
内閣支持率の急落を受け、党として対応を示す必要に迫られた形だ。
ガバナンスコードに明記する方針は、茂木敏充幹事長が22日の仙台市での講演で明らかにした。
ガバナンスコードは、政治倫理の徹底などを図る目的で同党が5月に決定した。
茂木氏は講演で「疑念を持たれかねない過去の行動は反省し、今後の教訓にしていくことが必要だ」と強調。
十分な確認をせず教団関連の会合に出席するケースが多いことから、「議員を中心に事務所全体でチェックできる体制を築くことが必要だ」とも述べた。
旧統一教会問題を巡り党執行部は当初、党と教団の組織的関与は「一切ない」(茂木氏)と強調し、個々の議員の説明に委ねてきた。
だが、各議員の調査や説明が不十分との批判が噴出。
20、21両日に毎日新聞と社会調査研究センターが実施した全国世論調査で内閣支持率が16ポイント減の36%まで落ち込むなど、
報道各社の調査で政権の支持率は軒並み低下。政権は対応に追われている。
岸田文雄首相は22日、オンライン形式で記者団の取材に応じ、閣僚らと教団の接点が相次ぎ判明していることに
「政府が疑念を持たれることがないよう過去の説明をしっかりし、未来に向けて、こうした団体との関係については絶っていただくよう徹底していくことは重要だ」と強調。
教団などとの接点が明らかになった閣僚らを交代させるかについては
「しっかり点検し、今後の行動について明らかにしてもらわなければならない。それを徹底したい」と述べるにとどめた。
いずれにしても調査や対応は各議員ら個人に委ねる方針は変わっておらず、立憲民主党の泉健太代表は23日の党会合で
「調べない、説明をしない、今後について明言をしないの『3ない』状態の中で全てを闇に葬ろうとしている。絶対看過できない」と批判した。
公明党の山口那津男代表は同日の記者会見で、旧統一教会問題について「主として自民党の議員との関係がかなり多数を占めている」と指摘。
「社会的な問題やトラブルを多数抱える宗教団体との関係は慎重に対応していくべきだ」として
「岸田政権として国民の不信や疑念を招かないように今後の対応を明確にしていく必要がある」と注文を付けた。
一方で公明党の高木陽介選対委員長と佐藤茂樹国対委員長が、
過去に旧統一教会と関係が深いとされる月刊誌のインタビューを受けていたことについては
「それ自体が許されないこととは必ずしも考えていない」と述べ、党として調査を実施しない考えも示した。【宮原健太、加藤明子】
https://news.yahoo.co.jp/articles/3eec9bc2c13a86e94e021e1e4bce2495fad37768