新型コロナの重症化率や致死率がインフルエンザレベルまで下がったのに、なぜこのような事態になるのでしょうか。
インフルエンザと決定的に違うのが、感染性です。新型コロナは基本再生産数でインフルエンザの数倍は高いとされています。
過去のインフルエンザシーズンで、これほど多くの高齢者施設クラスターを経験したことはありません。
ワンフロアで数人インフルエンザにかかったということはよくありましたが、施設全体で壊滅的な状況に陥る高齢者施設が地域内で複数あるのは、
それだけ新型コロナの感染性が高いからに他なりません。
たとえインフルエンザと同等レベルに新型コロナの重症化率や致死率が減少しても、感染者数の増加がそれを上回れば、死亡者数は増えてしまいます。
また、「重症者数が増えていないのに死亡者が増えているのはおかしい」という見解を目にすることがありますが、主に亡くなられているのは軽症中等症のコロナ病棟です。
高齢者は、人工呼吸器や心肺蘇生などを希望されないことが多く、重症病床に転院することはありません。そのため、重症としてカウントされずに静かに亡くなられます。
インフルエンザの超過死亡は1シーズンあたり約1万人とされており、もちろん数字を単純比較することはできないのですが、
医療現場は年中ずっとインフルエンザシーズンが続いているような感覚を持っています。
オミクロン株以降、私たちは約1年間で3回の新型コロナの波を経験しました。インフルエンザシーズンが1年間で3回もやってきたら、医療現場は大変です。
新型コロナの診療現場は、まさにそういう状況です。
オミクロン株による死亡者数が4万人を超えていますが、日本はワクチン接種率が高い国の1つであり、国際的にも人口あたりの死亡者数はまだ少ないほうです。
「新型コロナワクチンを接種しても無意味」というのは短絡的で、ワクチンによって重症化や死亡を防いでいる状況が今の日本なのだと理解していただければ幸いです。
もしこのワクチンがなければ、助けられる人を選別する「トリアージ」が常態化していた可能性があります。
https://news.yahoo.co.jp/byline/kuraharayu/20230107-00329719
インフルエンザと決定的に違うのが、感染性です。新型コロナは基本再生産数でインフルエンザの数倍は高いとされています。
過去のインフルエンザシーズンで、これほど多くの高齢者施設クラスターを経験したことはありません。
ワンフロアで数人インフルエンザにかかったということはよくありましたが、施設全体で壊滅的な状況に陥る高齢者施設が地域内で複数あるのは、
それだけ新型コロナの感染性が高いからに他なりません。
たとえインフルエンザと同等レベルに新型コロナの重症化率や致死率が減少しても、感染者数の増加がそれを上回れば、死亡者数は増えてしまいます。
また、「重症者数が増えていないのに死亡者が増えているのはおかしい」という見解を目にすることがありますが、主に亡くなられているのは軽症中等症のコロナ病棟です。
高齢者は、人工呼吸器や心肺蘇生などを希望されないことが多く、重症病床に転院することはありません。そのため、重症としてカウントされずに静かに亡くなられます。
インフルエンザの超過死亡は1シーズンあたり約1万人とされており、もちろん数字を単純比較することはできないのですが、
医療現場は年中ずっとインフルエンザシーズンが続いているような感覚を持っています。
オミクロン株以降、私たちは約1年間で3回の新型コロナの波を経験しました。インフルエンザシーズンが1年間で3回もやってきたら、医療現場は大変です。
新型コロナの診療現場は、まさにそういう状況です。
オミクロン株による死亡者数が4万人を超えていますが、日本はワクチン接種率が高い国の1つであり、国際的にも人口あたりの死亡者数はまだ少ないほうです。
「新型コロナワクチンを接種しても無意味」というのは短絡的で、ワクチンによって重症化や死亡を防いでいる状況が今の日本なのだと理解していただければ幸いです。
もしこのワクチンがなければ、助けられる人を選別する「トリアージ」が常態化していた可能性があります。
https://news.yahoo.co.jp/byline/kuraharayu/20230107-00329719