富山チューリップテレビ2023年1月19日(木) 22:12
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/tut/284705
富山県内では毎年1000人が行方不明になっています。その3分の1は高齢者で毎日1人が行方不明になっているのに近い計算です。
「消える高齢者」の実態は? 追跡取材しました。
記者:「あ、また高齢者の行方不明。79歳女性。あ、これもだ」
警察から報道に届く「連絡簿」行方不明になったときの状況や、特徴が書かれていますがその多くは高齢者です。県内で高齢者が相次いで行方不明になっているのです。いったいなぜ?
先月27日、氷見市で行方不明になった76歳の女性。連絡簿によると家族から警察に行方不明の通報があったといいます。翌日、自宅近くのため池で遺体で発見されました。どういう状況だったのか。家族に話を聞くため自宅に行くと・・・
記者:「ごめんください。すいません…。いませんね」
近所の人に話を聞きました。
近所の人:「びっくりしたわいね。びっくりより他ないわ。2,3日前に何回か家に遊びにきたもんね」
行方不明の2,3日前に会ったとき変わった様子はなかったといいます。
近所の人:「2、3日前に納屋に来て「お前また何かしてるのか」「大根でも切って干しておく」と言ったら。「お前はまめやのう」と私にそういうたもんで。あんた休んでかれって言うて。休んでくわって」亡くなった女性と仲が良かったという近所の人。これが最後の会話になりました。女性は息子と暮らしていたということですが、息子はトラック運転手でほとんど女性が一人で家にいたそうです。
記者:どうして行方不明になったと思いますか?
近所の人:「それが分からない」
県内では行方不明になった高齢者が、遺体でみつかるケースが多いのです。
一方、無事に発見されるケースもあります。
先月11日、射水市で行方不明になった86歳の男性。連絡簿によると上下グレーのトレーナーに帽子と特徴が書いてあります。男性は午後4時半ごろ自宅を出て行方不明になっています。自宅を訪ねると行方不明になった男性本人がいました。
行方不明になった男性:「チューリップテレビ?」
記者:「お父さんはご自身が行方不明になったことは分かっている?」
行方不明になった男性の妻:「分かってない。今回が初めてじゃない」
記者:「どういうことですか?」
行方不明になった男性の妻:「自分の車で2年前に能登まで行っとる。」
行方不明になった男性の妻に話を聞きました。行方不明になったのは初めてではないといいます。3年前の1月、突然自宅から行方がわからなくなり、およそ120キロ離れた石川県の能登町で車に乗っていたところ警察に発見されました。この出来事がきっかけで夫を病院に連れて行くと…。
行方不明になった男性の妻:「認知症。ショックやった」
医師から「認知症」と診断されたのです。1回目の行方不明のあと夫が乗らないように妻は車を廃車にしましたが、おととしの秋、再び夫が行方不明になり妻が警察に捜索願いを出しました。自宅から1.5キロ離れた道路を歩いていたところ保護されました。そして先月。みたび夫が行方不明になりました。今度は自転車に乗って出ていったのです。
(中略)
富山県で相次ぐ行方不明。何か特徴はあるのでしょうか。
県警生活安全課 米納努次席「高齢者の行方不明につきましてはさまざまな要因がありますが認知症や認知症の疑いのある方が多いというのが1つの特徴。認知症またはその疑いがある行方不明の方には事件や交通事故に巻き込まれたりする可能性があるほか、あやまって用水に転落する恐れもありますので発見された際はすみやかに警察に通報していただきたい」
農業用水路の総延長が長い富山県。用水路に転落するケースも多いといいます。今後、行方不明者をどう救うのでしょうか。行方不明者の捜索において、富山ならではの課題も。
県警生活安全課 米納努次席「市街地であれば仮に行方不明になったとしても多くの目がありますのですぐ発見していただける可能性があるんですけど、これが郡部になると人の目が行き届かないところなので用水に落ちたり田畑に倒れておられたりという危険性がありますのでより早い対応が必要になってくる。郡部に行けば行くほど発見が困難になる。行方不明者の捜索活動によっては警察だけではなくて関係自治体とか地域住民のみなさんの協力。これが必要不可欠です。行方不明者情報につきましてはもしも同じ地域におられる場合は行方不明者の特徴を確認していただきまして可能な範囲でかまいませんので発見活動にご協力いただきたい」
※全文は出典先で
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/tut/284705
富山県内では毎年1000人が行方不明になっています。その3分の1は高齢者で毎日1人が行方不明になっているのに近い計算です。
「消える高齢者」の実態は? 追跡取材しました。
記者:「あ、また高齢者の行方不明。79歳女性。あ、これもだ」
警察から報道に届く「連絡簿」行方不明になったときの状況や、特徴が書かれていますがその多くは高齢者です。県内で高齢者が相次いで行方不明になっているのです。いったいなぜ?
先月27日、氷見市で行方不明になった76歳の女性。連絡簿によると家族から警察に行方不明の通報があったといいます。翌日、自宅近くのため池で遺体で発見されました。どういう状況だったのか。家族に話を聞くため自宅に行くと・・・
記者:「ごめんください。すいません…。いませんね」
近所の人に話を聞きました。
近所の人:「びっくりしたわいね。びっくりより他ないわ。2,3日前に何回か家に遊びにきたもんね」
行方不明の2,3日前に会ったとき変わった様子はなかったといいます。
近所の人:「2、3日前に納屋に来て「お前また何かしてるのか」「大根でも切って干しておく」と言ったら。「お前はまめやのう」と私にそういうたもんで。あんた休んでかれって言うて。休んでくわって」亡くなった女性と仲が良かったという近所の人。これが最後の会話になりました。女性は息子と暮らしていたということですが、息子はトラック運転手でほとんど女性が一人で家にいたそうです。
記者:どうして行方不明になったと思いますか?
近所の人:「それが分からない」
県内では行方不明になった高齢者が、遺体でみつかるケースが多いのです。
一方、無事に発見されるケースもあります。
先月11日、射水市で行方不明になった86歳の男性。連絡簿によると上下グレーのトレーナーに帽子と特徴が書いてあります。男性は午後4時半ごろ自宅を出て行方不明になっています。自宅を訪ねると行方不明になった男性本人がいました。
行方不明になった男性:「チューリップテレビ?」
記者:「お父さんはご自身が行方不明になったことは分かっている?」
行方不明になった男性の妻:「分かってない。今回が初めてじゃない」
記者:「どういうことですか?」
行方不明になった男性の妻:「自分の車で2年前に能登まで行っとる。」
行方不明になった男性の妻に話を聞きました。行方不明になったのは初めてではないといいます。3年前の1月、突然自宅から行方がわからなくなり、およそ120キロ離れた石川県の能登町で車に乗っていたところ警察に発見されました。この出来事がきっかけで夫を病院に連れて行くと…。
行方不明になった男性の妻:「認知症。ショックやった」
医師から「認知症」と診断されたのです。1回目の行方不明のあと夫が乗らないように妻は車を廃車にしましたが、おととしの秋、再び夫が行方不明になり妻が警察に捜索願いを出しました。自宅から1.5キロ離れた道路を歩いていたところ保護されました。そして先月。みたび夫が行方不明になりました。今度は自転車に乗って出ていったのです。
(中略)
富山県で相次ぐ行方不明。何か特徴はあるのでしょうか。
県警生活安全課 米納努次席「高齢者の行方不明につきましてはさまざまな要因がありますが認知症や認知症の疑いのある方が多いというのが1つの特徴。認知症またはその疑いがある行方不明の方には事件や交通事故に巻き込まれたりする可能性があるほか、あやまって用水に転落する恐れもありますので発見された際はすみやかに警察に通報していただきたい」
農業用水路の総延長が長い富山県。用水路に転落するケースも多いといいます。今後、行方不明者をどう救うのでしょうか。行方不明者の捜索において、富山ならではの課題も。
県警生活安全課 米納努次席「市街地であれば仮に行方不明になったとしても多くの目がありますのですぐ発見していただける可能性があるんですけど、これが郡部になると人の目が行き届かないところなので用水に落ちたり田畑に倒れておられたりという危険性がありますのでより早い対応が必要になってくる。郡部に行けば行くほど発見が困難になる。行方不明者の捜索活動によっては警察だけではなくて関係自治体とか地域住民のみなさんの協力。これが必要不可欠です。行方不明者情報につきましてはもしも同じ地域におられる場合は行方不明者の特徴を確認していただきまして可能な範囲でかまいませんので発見活動にご協力いただきたい」
※全文は出典先で