第211通常国会は21日、150日間の会期を終えて閉幕した。マイナンバーカードを巡るトラブル続出を受け、与野党は閉会中審査の実施で合意。早ければ7月上旬に開催する方向だ。
自民党の高木毅、立憲民主党の安住淳両国対委員長は21日、国会内で会談。安住氏が閉会中審査を提案し、高木氏が受け入れた。
ただ、安住氏は形式に関し、岸田文雄首相が出席する予算委員会の集中審議を求めたが、高木氏は慎重な姿勢を崩さなかった。開催時期などを含め引き続き協議する。
安住氏は会談後、記者団に「国会は閉じるが、(マイナカードの問題を)大きな争点として、この夏しっかり議論したい」と強調した。
21日の参院本会議では、国会の常任・特別委員長らの手当(休日分を含め1日6000円)を廃止する改正国会議員歳費法などと、改正休眠預金活用法が成立。衆参両院でそれぞれ会期末の手続きを取った。
今国会は1月23日に召集。前半の2023年度予算審議では、岸田政権が打ち出した防衛費大幅増、少子化対策、原発の最大限活用などが論点となった。
後半は、外国人の収容・送還ルールを見直す改正入管難民法、LGBTなど性的少数者への理解増進法、防衛財源確保法が成立。政権への対決姿勢を強める立民は、閉幕直前の16日に内閣不信任決議案を提出したが、与党と日本維新の会、国民民主党などの反対多数で否決された。
不信任案への対応を巡り、首相は一時、衆院解散の可能性に含みを残していた。しかし、最終的に見送りを表明し、会期も延長しなかった。
時事通信 2023年06月21日21時59分
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