※7/7(金) 17:04配信
中国新聞デジタル
さまざまな登場人物の「仮面」をまとい、被害者に卑劣な罠を仕掛ける特殊詐欺グループ。ピラミッド状の組織のトップには、「首魁(しゅかい)」と呼ばれる首謀者がいる。摘発は容易ではない。しかし警察は日々、その存在をあぶり出す地道な捜査を続けている。首魁とされる人物の逮捕に至った警察の捜査の舞台裏をたどり、課題をみた。(特殊詐欺取材班)
「第21報 詐欺組織の首魁の男を逮捕」。2022年2月3日、岡山県警岡山中央署が報道機関向けに発表した資料にそうつづられていた。資料は末端から上位者への「突き上げ捜査」の末、トップ摘発にこぎ着けたことを伝えていた。
トップ摘発の難しさはデータにも如実に表れている。警察庁によると22年、首魁を含む主犯格の摘発は48人。特殊詐欺の摘発人数全体の1・9%にとどまった。
岡山県警はどのように首魁とされる人物を逮捕したのか。取材班は関係者の証言や公判記録を基に捜査の過程を探った。
受け子逮捕から芋づる式に
特殊詐欺グループのイメージ図
事件の「第1報」は、20年4月に発表された「受け子」の逮捕だった。
「あなたの口座で高額商品が購入されている」。同年3月、岡山市内の70代女性方に家電量販店の店員や警察官を名乗る人物から電話があった。その後、銀行協会職員になりすました若い受け子の男が女性方を訪ね、キャッシュカード1枚をだまし取った。
捜査員は受け子の足取りを追った。関係先の防犯カメラを解析し、広島市内の当時18歳の少年と特定。事件発生から約20日後、身柄を確保した。
ここから2年を超える岡山県警の突き上げ捜査が始まった。
続きは↓
https://news.yahoo.co.jp/articles/6514b3d19136945d4d33668019bf5fcf9be56c9c