【ニューヨーク=川上梓】米電気自動車(EV)大手のテスラが2日発表した2024年4~6月期の世界販売台数は前年同期と比べ4.8%減の44万3956台だった。2四半期連続のマイナスとなった。減少幅は第1四半期よりも縮小してきているが、なお苦戦が続いている。
2四半期連続で減少するのは販売台数の開示以降、初めてとみられる。1~6月期の販売台数も前年同期比6.6%減の83万766台と、台数開示以降で初めてマイナスに転じた。
主要市場で販売が伸び悩んだ。テスラは地域別販売台数を開示していないが、調査会社のマークラインズによると4~5月の2カ月間の地域別販売台数は米国、中国、欧州など主要市場全てで前年同期から減った。
米国は14%減、中国は12%減、欧州は37%減だった。米中など主要市場で値下げを行ったが、増販につながらなかった。
23年11月に4年ぶりとなる新型車「サイバートラック」を発売したが販売は低調だ。累計販売は24年1月以降で1万台以下にとどまり、リコール(回収・無償修理)にも見舞われている。
一方、中国の比亜迪(BYD)は6月の新車販売台数が月間で過去最高となり、4~6月のEV販売台数は42万6000台だったが、テスラが2四半期連続で世界首位を維持した。
BYDはテスラが手掛けていないプラグインハイブリッド車(PHV)が好調で、EVの伸びを上回る。乗用車販売に占めるPHV比率は6割弱まで高まった。
日本経済新聞 2024年7月2日 22:29
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN01DKS0R00C24A7000000/