4年付き合った彼女にフラれたから思い出書いてく ->画像>1枚

ただ俺が書いて思い出したいだけ

俺が彼女と出会ったのは大学の学科が共通だったから
第一印象は、「地味な子」
ひでぇと思うけどマジでこれだった

大学一年の時、俺は元彼女と同じ学科の超美人に惚れてた
連絡先交換して早速と思った当日にまさかの向こうに彼氏ができる
マジで大学入って1週間くらい
医学部の先輩だった
諦めきれずに俺はその子と連絡取り続けた

その子ともなんだかんだで色々あって、俺は失恋と多くの友人だと思っていた人たちからの裏切りを同時に味わうことになる
これはあんまり主題じゃないから置いとく

俺は地元から都会に進学したから、夏休みに帰省した
色々あったのは夏休みの前日だった
正直、酷い恋だったと思うけど、男がこんなこと言うのも恥ずかしいけど、恋に恋してたんだ
俺はまだ恋愛ってのを味わったことがなかったから
数年後にようやくそれに気づけたから、ちゃんと消化できてはいる、と思う
そっから俺は友人もなく、あえて学外に人間関係を求めた

ちなみに俺がその失恋でめちゃくちゃ落ち込んでる時に、中高とずっと好きだった女の子から連絡が来て、慰めてもらったりするんだが、そいつは既に彼氏持ち
しばらくそいつとそいつのDV彼氏のゴタゴタに巻き込まれることになる
ほんとにあいつは男を見る目がない

俺は夏休みから本格的に学生団体で活動し始めた
意識高い系である
その根底にあったのは、学内での孤独と自分が縋るものを作りたいって言う願望だった
日本中を飛び回った
そこそこに知り合いは増えた
海外にも行って、外国人の友人もできた
2年生の夏まで、俺はどう言う活動に熱中した

2年生の夏、同じ学生団体の女の子と付き合うことになった
俺は関西でその子は関東の子だった
付き合うことが決まった後、ほかの団体メンバーとも一緒に海外に行った
それまではずっと電話とかで話してて、彼女にずっと会いたかった俺は彼女に絡んでは拒否されると言うなんとも悲惨な海外初体験だった
普通に観光とかは楽しかったよ

初海外が終わって1ヶ月くらいすると、急に彼女から別れを告げられた
正直意味がわからなかったけど、俺の態度が気に食わなかったらしい
引き継ぎで団体の部門の共同代表になることが決まっていたから、その子は彼女からビジネスパートナーになった

そっから後期が始まった
ここから元彼女との関係が始まる
俺のいた学校には、2年の後期に実習系の鬼門と呼ばれる講義がある
実習で同じ班になって、ずっと向かい合わせで作業してたのが元彼女
第一印象とは違って、よく見ると可愛いと思ったし、胸もそこそこあったからちょっとそこで意識し始めた

その実習をきっかけに俺は彼女と話すようになり、デートに行ったりし始めた
大体年末から春にかけて、何回かデートに行った
同じオタクだったこと、物静かで俺の一方的な話を聞いてくれるいい子だった

その時の俺は、この子だったら落とせるんじゃないかなんてことを考えていて、ラインでの会話や言葉の端々にアピールを忍ばせていたが、よくよく話を聞くと向こうは恋愛経験俺よりあって、地味だしイコール年齢だろとか舐めてた俺はちょっと焦った　笑

彼女とデートを重ね、これはいけると思った俺は彼女に告白した
俺は意気地無しだからデートの後に電話で言った　笑
いつまでも告白してこないから友達なのかなって思いかけてたってその後聞いた
そうして俺と元彼女との交際がスタートした
3年生の6月だった

さっきの告白の話もそうだが、俺は小心者で意気地が無い
一年生の時にこっぴどく失恋体験した子と元彼女は同じ学科で、俺の失恋は忌々しいことにみんなに知れ渡っていたので、俺は交際を隠そうと提案した
あまり向こうは乗り気じゃなかったけど、それでも了承してくれて、俺たちは仲を深めていった

3年生になると学外実習が多くなってくる
そんな中で少ない時間で俺たちはデートしてた
その時のデートはもっぱらカラオケだの映画だのだった
お金なかったんだ　笑
お互いに初めてのセックスもした
3回目のトライ(1回のトライは1デート)まで痛くて入らなかった　笑
正直脱童貞した感想は、「こんなもんか、想像より気持ち良くないな」だった

正直その辺の時期は、学内では実習、学外では学生団体のすすめてた企画がやばいことになっていたからあんまり会えたりはしてなかったけど、ほとんど毎日電話してた
俺は日付を超えるくらいの時間に帰宅し、ベッドにぶっ倒れて彼女に電話をかけ、10分やそこらで寝落ちするみたいな感じだったけど、それでも一緒の時間を共有できてた

そのあと4年に上がる前くらいにゼミやらなんやらが始まりまた忙しくなった
相変わらず金はなかったけど、カフェでめっちゃ粘ったり、公園でベンチに座って話したりでお互いあんまり金を使わないデートをしてた
それでも俺は楽しかった
俺が1番輝けてた時代

研究、サークル(ちなみにこれは学内の軽音サークル。一年お頃から一応やってた)、プライベート、全部充実してた
最初の記念日にはペアリングをサプライズで買った
すごく喜んでくれて嬉しかった
俺は彼女にプレゼントをするのが大好きで、誕生日やクリスマスは金がないくせに結構背伸びした金額のものをあげてた

そっから俺は研究で学会出たり実習に行ったり死にそうな時期もあったけど、彼女との時間はずっと俺を支えてくれてた
そして4年のクリスマスにデートに行ったアウトレットでまさかの同級生とエンカウント
俺たちが付き合っているのがバレる

正直当時はそこそこに焦った
今思うとなんでこんなことにこだわってたんだろうと思う
卒業が近づき、大学院に進学が決まっていた俺と、就職が決まってた彼女
離れるけど、別に付き合っていくのにはそこまで支障はない距離だった
そして俺は大学院へ入る

大学院では学部からやってた研究を英文で投稿するための準備が始まった
だけどここで俺のダメなところが出てしまい、論文作成は第1項、修正版、そのまた修正とダメ出し続きで夏以降から膠着状態になった
大学院ではバイトの身入りが良くなったことに加えて、学部生みたいにそんなに授業もない
もうバレてるし堂々と会えるって言うのもあり、彼女と過ごす時間は多くなった
冬までずっとそんな日々を送っていた

だけどついに論文の手が止まってることに関してボスから雷が落ちた
俺はどこが悪いのかわからない、修正しても修正が増えて返ってくる、いつまで経ってもOKが出ないことに焦っていたし、俺を認めてくれていると思っていたボスからのきつい言葉にかなり落ち込んだ
俺は他人を頼るのが下手くそだ
普通こう言うのは上とコミュニケーションとりながらやってくものなのに、俺は上を頼らず全部自分でやってた
当然情けないところを見せたくなくて、彼女にもそう言う悩みはずっと言わずにいた

俺はそこで何か気持ちが切れてしまった
悔しくて仕方がなくて、情けなくてどうしようもない自分が嫌になった

でも彼女は、もたれていいって言ってくれた
肩代わりはできないけど、辛い時は支える、もっともたれていいんだって言ってくれた
俺はそれを聞いて救われたんだ

その日、俺は電話でだけど初めて彼女の前で泣いた
悔しい、自分が嫌だって涙と鼻水でダラダラになりながら嗚咽を吐き出していた
俺の家は母子家庭で、母親からの暴力とネグレクト、俺を可愛がっていてくれた父方の祖父の死なんかもあって、実家も俺が頼れる場所じゃ正直なくなっていた

でも、ここで俺はようやく頼っていい他人を見つけられたと思った
誰にでもある他人に弱音を吐くってことができなかった俺が、心から弱音を吐いて、惨めな自分を晒すことができた
本当に救われた気持ちだった

俺の生きる目標がそこで決まった
こんな情けない俺を受け入れてくれた彼女とずっと一緒にいたい
そう思った俺は彼女にプロポーズした
あくまで改めて結婚を前提に付き合ってほしいって言っただけ
でも俺は彼女が支えてくれるってことだけでその時は頑張れたんだ

そっから俺は論文作業をガツガツすすめた
今までの速度とは比にならないくらい頑張った
全部彼女と幸せになるためだった
なんとかそこから2ヶ月くらいで投稿まで漕ぎ着けた

学術論文の査読ありの英文雑誌に出して出る結果は大きく分けて3つ
アクセプト: この論文を雑誌に載せる
リバイス: リヴィジョンとも言うが、論文への指摘や質問
リジェクト: 出した論文は雑誌に載せるクオリティにない
これらが雑誌編集部から返ってくる
これは編集者がその分野に詳しいレビュワーに論文を読んでもらって、論文を評価してもらって出る結果だ
大体の論文はリバイスで何回かやり取りをし、その上でアクセプトかリジェクトか決まる

俺の書いた最初の論文は、リジェクトの判定を食らった
よくある話である
レビュワーの指摘を修正して別の雑誌に出そうと言うことになった
そこはボスがエディターをやっている雑誌で、比較的狙いやすく、うちのラボからも何本も論文が出ている雑誌だ
そこに修正した論文を投稿した

返ってきた返事はエディターキックだった
この論文は、レビュワーに読ませて審査してもらうクオリティにすら達していないと、編集者が論文を突っぱねることだ
流石にこれはショックだった
ボスもこれを重く見たようで、追加の実験をしようとの提案を受けた
なんとしても早く論文を載せたかった俺は、大学院の2年目前半をその追加実験に全て費やした

追加実験で得た新しいデータは正直めっちゃ頑張って出した
これが限られた時間で俺にできる全てだった
アルバイト、ティーチングアシスタント、コロナ禍での講義ビデオの動画編集などの時間を縫って俺はたった一枚の写真だが、新しいデータを出した
でも、ボスは勘違いしていた
ボスはエディターキックされた雑誌にもう一度投稿するつもりでいたが、蹴られた論文と同じ内容でデータが増えただけの論文でそんなことはできない
その上、俺の出したデータはこっぴどく叩かれた
昨年の冬から彼女との幸せだけを願って頑張ってきた俺は、もう限界だった

信頼していたボスに裏切られたような感覚、新しく出たデータをどうまとめるか、結局この論文はどこに出すのか
俺が半年間頑張って得たものは、さらに堆く積もった課題だけだった

そこから俺は大学へ行けなくなった

眠れず、かと言ってベッドからは起きれず、飯も食えず、ただただバイト以外はそうやって過ごした
バイトも終わって帰れば死人のようにベットに横たわるだけ
夏休みが訪れ、ラボの活動も休止期間に入ったこともあり、こんな日々が1ヶ月以上続いた

そろそろゼミ活動が始まる時期が近づいていた
俺は全てが止まっていた
ベッドから起き上がる気力さえないのだ
ゼミなんかできるわけがない
俺はメンタルクリニックを受診した
鬱だった

彼女にも俺の状態を説明した
正直、不安だった
鬱持ちの彼氏なんて不良物件以外の何者でもない

でも、彼女は俺を支えるって言ってくれた
正直フラれてもおかしくないと思っていた
俺はまたしても、ここで彼女に救われた

大学院は、留年、休学することにした
そこで選ばなければいけない問題があった
どこで暮らすか
単純だけど大きな問題だ
実家で静養するか、一人暮らしをしながら治療を続けるか

俺は悩んだ末、実家での静養を選んだ
彼女からの後押しもあったからだ
彼女は俺の体と心のことを考えて、寂しいけど会いにいくと言ってくれた
正直直通の飛行機はあるがかなりの距離だ
遠距離恋愛をすると言う意味だった

ちなみに俺はそのあと不能になった
鬱の症状ではメジャーなものだ
正直情けないし恥ずかしいし、彼女にも迷惑をかけてしまっていた
俺の疲れやすさや性的な不能で彼女は俺にすごく気を遣ってくれてたと思う
そんな中、彼女から別れを切り出された
俺が考えていることがわからない、好きでいてくれているのか、自分のことをどう思っているかわからないと言われた
俺は近所のカフェの隅の席で、泣きながら彼女への思いを伝えた
なんとか破局は避けられた
それから実家へ帰るまでの数ヶ月は、全て彼女のために使った
せめて会えない期間の穴埋めになってくれればと思い、彼女との時間をたくさんつくった

俺は地元へ帰ってきた
母親ではなく、父を頼った
そこで静養の日々を今も過ごしている
彼女は一回こちらに遊びにきてくれた
久しぶりに会えて嬉しかった
会った瞬間、抱きしめたくなるほどに
公衆の面前だったので流石に控えた　笑
彼女との2泊3日はとても楽しかった
ただ一緒にいれるだけで嬉しかった

その1ヶ月後くらいに俺が会いに行った
もともと6年過ごした土地だ
愛着もそれなりにあるし、彼女とも会えた
俺は彼女と一緒に風呂に入ること、ベッドで抱き合いながら寝ることが好きだった
彼女をすぐ近くに感じることができた
それだけで幸せだった

それからしばらくして、某ウィルスが猛威を震い始めた
どちらも実家住まい、高齢者との共同生活、仕事への影響を鑑みて、彼女がこちらに会いにくる予定が消えた
この少し前あたりから、彼女と俺との連絡が少なくなっていった
彼女は職場の同僚たちと楽しく過ごしていた
それを嬉しそうに話しているのを俺は電話越しに聞いていた
そう言った報告が増えるにつれて、付き合い始めてから毎晩のようにしていた電話がない日が増え、彼女からの連絡は途切れ途切れになっていた

そして8月某日、彼女から別れを告げられた
予感はしていた
別れは、今まで重ねてきた電話でも直接会った時でもなく、無機質なラインのゴシック体の羅列だった
遠距離に疲れた、俺のサポートはもうできない、自分を幸せにしてくれる人がいい
もっともだと思った
今まで付き合っていてくれたことが奇跡みたいなもんなんだ
別に顔がいいわけでもなく、そこそこのデブでうつ病持ちでADHD気味の男なんてどこの物好きが付き合うだろう

俺は元彼女と昨年別れかけた際に、次に別れを切り出されたら、もう諦めようと決めていた
それも、もう二度と復縁なんてかけらも可能性がないように、俺のことを嫌って別れて欲しかった
前の彼氏がひどいやつの方が、次に切り替えやすいと思ったからだ

俺は彼女がただのメッセージで伝えてきたこと、そこから彼女を色々な面で批判した
長文で、執拗なくらいに

そうして、勝手に幸せになるからそっちもお幸せに、と返事が来た

予定通りだ、彼女は俺を軽蔑しただろう
きっと誰かと一緒に前に進んでいけるだろうと、そう思った

俺は泣きながら、涙と鼻水でぐしゃぐしゃになった不細工な顔で、彼女にそんな建前をぶつけた
文章でなんて誠実さなんてどこにもないと非難したが、今の俺の方がどれほど不誠実なのだろう
葛藤した
嗚咽に塗れて、涙でスマホの画面なんて見えない
俺は小心者で意気地無しだ
俺にはこれがお似合いだそう思おうと歯を食いしばった

でも、俺には無理だった

別れという結末は変わらなくていい
せめて、君がくれた沢山の幸せと思い出に、お礼を言いたかった
俺のせいで色々悩ませたことに謝りたかった
俺じゃ彼女を幸せにできないことが悔しかった
でも彼女には絶対に幸せになって欲しかった
君がくれた日々は、こんなにも輝かしくて、俺の宝物なんだと胸を張って言いたかったんだ

いっぱい悩ませた
いっぱい迷惑をかけた

いっぱい楽しいことをした
いっぱいの幸せをもらった

俺は泣きながら彼女にボイスメッセージを送った
嗚咽でまともに言葉なんて出てきやしない

でも、お願いだから、絶対に幸せになってほしいと心から伝えたかった
心からお礼が言いたかった

やっぱり俺は意気地無しだ
最後までカッコつけられなかった
そして、俺はある意味晴れやかな気持ちで今この文章を書いている

彼女からの返答はない
それでいい
これは俺の自己満足
誰にも届かなくてもいいのだ

彼女は俺の声をよく好きと言ってくれた
だからせめて、この声で、心からの感謝を伝えたかった
それが、俺が俺に誠実になることだと確信してしまったから、俺はやらずにはいられなかった

これで俺たちの恋愛は終わった

ここから先は、俺は一人だ
もう支えてくれる人はいない
自分1人で立たなきゃダメなんだ
彼女のくれた思い出と幸せを抱いて

でも俺は彼女のことでは泣き虫だから、これからもきっと、思い出すたびに涙が出てきてしまうんだろう

こっから先は、最後の彼女へのラブレターだ

あなたが俺にくれたもの
その全てが俺にとっての宝物
俺はまだ1人で立てないけれどあなたは先に進むべきだ
俺は思い出にしばらく浸って、その後に君の後を追いかけるよ
同じ道にきっと君はいないけど、君がくれた宝物は全部持っていくよ
俺は最後までどうしようもないやつだったけど、俺に恋を、愛を、幸せを教えてくれてありがとう
君が幸せになることを、心の底から願ってるよ
さようなら、愛しい人
お別れなんて本当は嫌だ
でも俺は見送らないといけない
それが俺への俺なりの誠意だから
君がくれた幸せに、釣り合うようなものでは決してないけれど、最後まで誠実に君との恋を終わらせます
今までありがとう、元気で
M to M

真・スレッドストッパー。。。(￣ー￣)ﾆﾔﾘｯ