2008年5月12日、中国で四川大地震(Mw7.9)が発生してから、すでに10年が過ぎた。約6万9千人が命を落としたこの大地震の震源は、アバ・チベット族チャン族自治州、つまりチャン族(羌族)という少数民族が数多く暮らす土地だった。しかし、四川大地震に関する日本国内の報道で、まったく触れられていない事実が一つある。それは、このチャン族が、古代イスラエル「失われた10支族」の末裔である可能性が高いということだ。信仰形態や習慣に10支族と類似する点が驚くほど多いのだ。
チャン族は、前述の地域以外にも同州の各地に居住しており、シナ・チベット語族のチベット・ビルマ語派に属するチャン語を話している。もともと人口は30万人程度だが、四川大地震でその約30%を失ったうえ、多くの住居が倒壊するなど甚大な被害を受けた。
このチャン族が「失われた10支族」の末裔ではないかと主張しているのは、他ならぬイスラエルの国家機関「AMISHAV(アミシャーブ、アミシャブ)」だ。過去の記事でも紹介したが、彼らの任務は世界を股にかけて「失われた10支族」を探し求めることにあり、すでにインド、中国、ミャンマーなどで該当する民族を発見、イスラエルへの「帰還」を果たした例もある。彼らが現在も分析を続けている民族の一つこそ、チャン族なのだ。
では、彼らを「失われた10支族」の末裔と考える理由はどこにあるのだろうか? 以下に、アミシャーブ代表のラビ・エリヤフ・アビハイル氏の著書『失われたイスラエル10支族』(学習研究社)で語られている内容を紹介する。
・ 神の名前
まず、チャン族は自らを「アブラハムの子」と称しており、彼らの父祖には12人の息子がいたという。これは、ちょうど旧約聖書でユダヤ人の父祖とされるアブラハムに12人の息子がいて、後に全12支族につながるという記述と一致する。チャン族の信仰形態はアニミズム(精霊崇拝)的な多神教であるが、その神々の最高位に位置するのは神を「アバチ(精霊の父)」または「ユイワ」と呼ぶ。この「ユイワ」は、旧約聖書に登場する唯一神「ヤーウェ(ヤハウェ)が転訛した可能性がある。
・ 叙事詩の記述
チャン族には、『ムジショ』と『ピグニョ』という2つの叙事詩が受け継がれているが、これらによると、彼らの祖先は西北の草原地帯から移り住んできたという。さらに興味深い記述は、たとえば羌人(チャン族の祖先)が天女ムジショと結婚するために天界へ行き、天帝から結婚の許しを得るが、「天界を去る時には決して後ろを振り向いてはならない」という忠告をムジショが破ったため、家畜のほとんどが逃げて野獣になってしまった――。これは、ちょうど旧約聖書の『創世記』で、ソドムとゴモラが滅ぼされる際に神の使徒がやって来て、ロトの家族に「決して振り返るな」と言ったにもかかわらず彼の妻が背いたため、塩の柱になってしまった話と酷似している。また、チャン族の叙事詩には「天神の怒りを買って洪水が起こった」という話もあるが、これも同様に旧約聖書の洪水話と似ている。
・ 神への捧げ物
チャン族には「シピ」と呼ばれる宗教的職能者がおり、時には村全体のために、そして時には病人のために経文を読み、ヤギを身代わりに犠牲にする呪法も行うのだが、これはユダヤ人の風習「アザゼルの山羊」を想起させる。贖罪の捧げ物として2匹の雄山羊を用意し、1匹を屠って神に捧げ、もう1匹を砂漠に放すというものだが、これが「スケープゴート」という言葉の由来にもなっている。
・ 結婚制度
チャン族では、夫が死ぬと未亡人は夫の兄弟と結婚する。これは、ユダヤの「レビラート婚」と同じ制度であり、かつては日本の一部にもその風習があった。
続く
以下ソース
http://tocana.jp/2018/07/post_17482_entry.html
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