梅雨シーズン本番を迎え、各地で雨災害への警戒が叫ばれるなか、「東京23区」に重大な危険性を示すデータが浮かび上がってきた。これまで各自治体が公表してきたハザードマップを見ているだけではわからない「都心ならではの弱点」があったのだ。
仕事の帰り道、ターミナル駅前の交差点付近でにわか雨に遭ったため、濡れながら電車に乗るのは嫌だなと近くのビルに飛び込んだ。ところが、雨はなかなか降り止まず、交差点は浸水しきってしまい、渡ることすらできない。まさかこんなことになるなんて──。
その“まさか”が正確に予測できるようになるかもしれない画期的なシミュレーションシステムを、早稲田大や東京大学などの合同研究グループが開発した。豪雨発生時の東京23区内の浸水被害を、20分先までリアルタイムに予測するというもので、研究チームはこのために23区内のあらゆる都市インフラをデータベース化したという。
具体的には、雨水が最初に降り注ぐ道路のほか、降った雨水の通り道である下水道や貯水施設、河川に流すポンプ場から、土地の利用状況を表わす建物の建ぺい率・容積率などまで現実に即して再現。そこに降雨データを入力し、排水能力を超える降雨による浸水被害を予測するのだ。
7月上旬から試験運用が始まり、2020年夏の東京五輪開催に合わせて本格運用を予定しているという。
今回の研究を主導した早稲田大学理工学術院教授・関根正人氏が都内で過去最大雨量を記録した2005年9月の杉並豪雨を想定し、「23区で1時間あたり50mm超の雨が約2時間半降り続いたらどうなるか」をシステムに入力し、計算した結果を地図で示した。
「そこで浸水深1mを超えると予想された地点が23区内に11か所あります。水の流れる速度にもよりますが、人命に関わる被害が生じるかは、浸水深が腰高80cmを超えるかどうかがポイント。そこを超えると人は踏ん張ることができなくなり、流されたり溺れたりするリスクが高まります」(関根氏)
当然、外部からの救助も難しくなる。まさに“陸の孤島”である。防災・危機管理ジャーナリストの渡辺実氏はこう分析する。
「2時間半で浸水深が1mを超えるとなると、雨が降り始めてからものの1時間ほどで膝まで浸かる計算になる。雨宿りしようと建物に入ると、気がつけばドアが開かなくなり、閉じ込められるといった事態にもなりかねません」
とくに地図上で目につくのは、都心のオフィス街、繁華街だ。
「ピンポイントでリスクが高いのは、目に見えて窪地になっている『谷状の凹部地形の地点』です。
『溜池交差点』『渋谷駅周辺』『日比谷交差点』などは周辺に降った雨が流れ下って集まるため、浸水被害が深刻化しやすい。四ツ谷駅周辺や光が丘駅前など、目に見えるほどではなくても、周囲より標高が低い地点も危険です」(関根氏)
実は都内の地形は起伏に富んでおり、場所によって浸水リスクは大きく異なる。『首都水没』の著書がある土屋信行・江戸川区元土木部長はこう指摘する。
「地名からも分かる通り、23区内は谷や川を埋め立てた場所が住宅地や主要駅になっています。
たとえば溜池は江戸時代に庶民の飲み水を確保するために谷を堰き止めて人工の池を作った場所だった。渋谷も、いくつもの川が合流する渓谷でした。川筋を埋め立てた場所は平坦に見えたとしても、周囲から雨水が流れ込みやすい。豪雨が降れば雨水は旧川筋を通り、その地域は浸水しやすくなるのです」
続く
以下ソース
https://www.news-postseven.com/archives/20190618_1393573.html
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