北海道で全長8メートル超の国内最大の全身骨格化石が発見されたり、
東京・渋谷でトリケラトプスが出没したり、恐竜の話題が続いている。
大型連休は今日7日で終わるが、恐竜の展示に心躍らせた読者も多かったのでは。
中でも注目されたのは、世界で初めて羽毛をまとったティラノサウルスの常設展示を始めた
茨城県自然博物館(坂東市)だ。最新の研究成果に基づき、幼体は全身に、
成体も背中から前脚にかけて毛が生え、見学者を驚かせた。
映画「ジュラシック・パーク」(93年)を見た世代にとって、ティラノサウルスといえば、
硬い皮膚で覆われた最大最強の肉食恐竜だ。羽毛など最も似合わない。
しかし、知らないうちに恐竜研究は大きく進んでいた。
リニューアルした茨城県自然博物館のジオラマ「恐竜たちの生活」を見た人は、
毛の生えたティラノサウルスに驚く。
「最新の図鑑を見ている子どもたちは羽毛恐竜に慣れていますが、
20代後半以降のジュラシック・パーク世代は『毛が生えている』と驚きますね。
大人と子どもたちにギャップがあることが分かります」(学芸員の加藤太一さん)。
展示されているのはティラノサウルスの成体、幼体と、ティラノサウルスと並ぶ恐竜界のスター、
3本の角とフリルが特徴のトリケラトプス。トリケラトプスも最新の研究に基づき、
前脚の付き方が甲を前にした従来のスタイルから「小さく前にならえ」のような甲を
横に向けた形に変わった。羽毛の生えたティラノサウルスも、
甲を横に向けたトリケラトプスも常設展示では国内初、世界でも恐らく初めてだという。
http://www.nikkansports.com/general/nikkan/news/1819410.html