またも「アベ政治を許さない」(5月11日)
安倍晋三首相の「読売新聞を熟読してください」に野党が反発している。憲法記念日の3日付でインタビューに応じ、自民党総裁として、2020年に9条に自衛隊の存在を明記するなど新しい憲法の施行を目指すと語った。改憲派の集会でもビデオレターで紹介され、本紙も掲載した。後追いになったのが残念だ。
▼首相はムキになる嫌いがあるが、それはさておく。国会答弁に立つのは首相だから、と党総裁との立場を使い分けたが、「立法府軽視で、到底容認できない」(蓮舫民進党代表)ことだろうか。ならば「熟読した上でお聞きしたい」と答弁を引き出せばいい。よく新聞や週刊誌を元に追及してきたではないか。
▼甘いのである。かつては野党側の独自調査による爆弾質問があって、国会に緊張が走ったが、最近は揚げ足取りや失言によるオウンゴールを待つばかりだ。「アベ政治を許さない」と叫ぶだけでは、政権交代どころか、政党としての存在意義もない。
http://www.sankei.com/west/news/170511/wst1705110070-n1.html