福島 富岡町 コメの出荷制限解除目指し田植え
5月23日 13時35分
先月、原発事故に伴う避難指示が町の大部分で解除された、福島県富岡町で、地元の農家の男性が、コメの出荷制限の解除を目指した実証栽培に参加して田植えを行いました。
富岡町では先月、町の大部分で避難指示が解除されましたが、主要な作物のコメの出荷制限は続いています。
こうした中、富岡町の農家、渡邉伸さん(56)は、安全性を確認するための町の実証栽培に参加し、60アールの水田でコメの作付けを行うことになりました。
渡邉さんは、避難先の福島県いわき市から妻の里美さん(55)とともに訪れ、農機具店から借りた田植え機に乗り込んで、県や町などの関係者が見守る中、苗を植えていきました。
水田は、除染で表土を剥ぎ取ったあと砂を入れて埋め戻されたため、土壌改良剤がまかれています。
渡邉さんが田植えを行うのは7年ぶりで、「農家に戻った気がしてうれしい。ただ本当にコメが育ってくれるか不安もある。管理をしっかりしていきたい」と話していました。
福島県双葉農業普及所の佐久間秀明所長は「ここまでは土作りが順調に進んできているので、今後の栽培管理についてアドバイスをしていきたい」と話していました。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170523/k10010992001000.html