「4年前の恫喝に屈しなかった」特区認定巡り
記者会見で 当時の新藤総務相の名前は挙げずに
愛知県の大村秀章知事は3日の定例記者会見で、東京都議選での自民党惨敗に触れ、安倍政権のおごりを非難した。
その例として、4年前に当時の新藤義孝総務相から威圧的な電話を受けたことを明らかにした。
総務省は2013年、東日本大震災復興のため国家公務員の給与を下げ、地方自治体にも同調するよう要請した。
大村知事は、それまで5年間、県職員の給与を引き下げてきたため拒んだ。
すると新藤氏から電話があり、「従わないのか」「どうなってもいいのか」と脅されたという。
愛知県は同年、県内で三つの国家戦略特区を申請したが、いずれも選考に漏れた。
翌年再申請し、総務相交代後の15年に認定された。
大村知事は会見で新藤氏の名は挙げなかったが「恫愒(どうかつ)には屈しませんでした」と強調し、
「逆らうやつ、言うことを聞かないやつは脅す、では国民の信頼は得られない」と述べた。
総務省の担当課は取材に対し「要請は事実だが、電話については知らない」、新藤氏の事務所は「政策秘書がおらず確認できない」と答えた。【黒尾透】
http://mainichi.jp/senkyo/articles/20170704/k00/00m/040/100000c