今年一〜六月に全国の警察が認知した刑法犯は四十五万八百八十七件(昨年同期比7・7%減)で、
年間では戦後最少だった昨年をさらに下回るペースにあることが、警察庁の暫定的なまとめで分かった。
一方で、会員制交流サイト(SNS)でコンサートチケットなどを売ると持ちかけて、受け取った代金を
だまし取る詐欺は増えている。
警察庁の担当者は「スマートフォンを使った個人間の取引で被害に遭うケースが増えている」と注意を
呼びかけている。
以前はインターネットのオークションでの被害が多かったが、近年はSNSや掲示板を通じた被害が増加。
ネットオークション以外の手口は今年一〜六月、全国で約三千九百件発覚し、五年前の二〇一二年同期
の約千百七十件に比べ、三倍以上に増えた。
詐欺全体の件数の17・9%を占め、手口別ではニセ電話詐欺に次いで二番目に多い。
警察庁が今年三月の被害六百七十五件を調べると、架空の売り物の種類は多様だが、チケット販売名目
が八十一件で最も多かった。うち、SNSや掲示板を通じた被害が六十七件。
大半が女性で、特に二十九歳以下の女性が被害に遭うケースが目立つという。
警視庁は五月、ツイッターにアイドルグループ「嵐」のコンサートチケットを売ると書き込み、都内の女子
大学生(19)から代金二万六千二百円を振り込ませたとして、相模原市の少女(18)を詐欺容疑で逮捕した。
少女は過去にチケット販売名目の詐欺に遭っていた。
昨年五、六月には、男性アイドルのチケットを売るとツイッターに書き込み、女性から代金をだまし取った
として、別の少女らが詐欺容疑で逮捕されている。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201707/CK2017072002000250.html