○八田座長 私は獣医学部の新設はそれなりの意味があると思うのですが、今治ということの理由づけは何なのでしょうか。
もし愛媛や四国の各県が、このような国際的な感染症対策をしたいし、専門家が欲しいということであれば、
大体1人当たり860万円のお金を、何らかの形で全国の獣医学部卒業生を募るときに出せば、それで済むはずで、
こんなにいろいろとコストをかけて手間をかけてやるよりは、そこで人材を整えたほうが
よほどいいのではないかと言う意見があると思うのですけれども、それに対しては、どうでしょうか。
○山下地域振興局長 奨学金は、各県も既存でございます。農林水産省の補助で2分の1がついて、
奨学金制度はございますけれども、聞いてみると、そんなに応募がないみたいです。
○八田座長 それならこの分野の人を愛媛県庁が雇うときに、給料を上げるなり何なり、待遇を改善するなり、
全国どこの大学に行こうと使える今治で獣医奨学金というものをつくって、将来愛媛県庁に来たら
ちゃらにしてあげますという仕組みをつくったほうがよほど簡単な気がするのです。
要するに、現在はどこの県も自分のところの大学と連携しているわけでもないのですから、
市役所にきちんとしたそのような専門家が欲しい、学術的なネットワークを持った人が欲しいということなら、
むしろそちらをまずやるべきではないでしょうか。
○山下地域振興局長 それは現状でもいろいろと獣医師の募集を本県もしておりまして、
つてを頼ったりして、いろいろな形で公務員獣医師を集める努力をしております。
環境改善といいますか、給料を上げるという仕組みなのですけれども、県は国の給与水準に合わせて
県の水準も見合わせるという形で従来からしておりますので、
その中でぽんと給料を上げるとなるとなかなか難しいところはありまして、諸手当とか、待遇とか、
そのような面でできるだけの努力はしておるところです。
○八田座長 ここでやるような奨学金を出すことは可能なわけですね。
○山下地域振興局長 例えば、他の大学におる人に奨学金を出して、その奨学金の代わりと
言ったら何ですけれども、愛媛県に就職してもらうと。
○八田座長 そうです。
○山下地域振興局長 そのようなことは、別に不可能な話ではありません。
○八田座長 そうしたら、それで大部分の問題は解決しそうですね。
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/tiiki/kokusentoc_wg/h27/150605_gijiyoushi_01.pdf