6m壁、囲まれた町に過激派温床 アフリカのスペイン領
2017年9月3日00時15分
全長12キロ、高さ6メートル。幾重もの金属フェンスが、壁のように町を囲んでいた。
アフリカ大陸北岸にあるスペインの飛び地領メリリャ。地中海に面し、三方をモロッコに囲まれた港町だ。
15世紀末のイスラム勢力との戦いの結果、スペイン領となった経緯がある。
スペインの1人当たりの国民総所得はモロッコの約9倍。サハラ砂漠以南との格差はさらに大きい。
欧州をめざす難民・移民が、数千人規模で国境のフェンスを越えた年もある。
「世界で最も格差の大きい国境だ」と地元警察幹部は語る。
8月にスペイン・バルセロナなどで起きた連続テロ事件には、メリリャ出身のスペイン人が関与したとされる。
また容疑者の大半はスペイン本土側に住むモロッコ人だった。
治安当局は、アフリカと欧州の結節点であるメリリャが「イスラム国」(IS)など過激派組織の温床になっていると警戒を強める。
ISは今、スペインを含むイベリア半島を奪還せよと、共鳴する者に呼びかけている。(メリリャ=渡辺丘 メリリャ=渡辺丘)
※以下略
http://www.asahi.com/articles/ASK8X2G9NK8XUHBI00Q.html