東工大が誇る未来のノーベル賞候補
栗田伸之 助教
田中研究室
http://www.lee.phys.titech.ac.jp/member.html
スピンダイマー磁性体Ba2CoSi2O6Cl2を用いた大きな磁気異方性を持つ磁性体の
磁場中比熱測定法. 白澤一樹, 栗田伸之, 田中秀数. . 日本物理学会2017年秋季大会. . Sep, 2017.
S=1擬2次元スピンダイマー系Ba2NiSi2O6Cl2の多周波ESR. 田中秀数, 小池暢人, 栗田伸之, 渡邊正理, 赤木暢, 奥谷顕, 萩原政幸. .
日本物理学会017年秋季大会. . Sep, 2017.
フラストレーションの強いS=1スピンダイマー磁性体Ba2NiSi2O6Cl2における磁気励起. 栗田伸之, 那波 和宏, 佐藤卓, 河村聖子,
中島健次, 田中秀数. . 日本物理学会2017年秋季大会. . Sep, 2017.
http://t2r2.star.titech.ac.jp/cgi-bin/researcherpublicationlist.cgi?alldisp=1&q_researcher_content_number=CTT100635304
研究内容
私達の研究室では,現在,絶縁性の磁性体を主な研究対象としています.このような磁性体は磁性原子に局在するスピンが
交換相互作用をするスピンの集団 (スピン系) として記述されます.スピン系の中で,スピンを古典的なベクトルとしては定性的な説明ができないような現象を示すスピン系は量子スピン系と呼ばれています.
量子スピン系では多体効果と量子効果によって興味深い現象が見られます.最近の20年間を見ますと,実験面で新奇な磁性を示す新物質の開拓が精力的になされました.
また,理論面では場の理論的アプローチや高精度の数値計算技術の発展で,量子スピン系の研究に新展開がもたらされています.その中には私達が発展に重要な貢献をしたテーマが幾つかあります.
?フラストレーション系 : 三角格子反強磁性体や籠目格子反強磁性体のようなフラストレーションの強い系の基底状態と励起状態,相転移と臨界現象,磁気励起.
?1次元量子スピン系の基底状態と素励起
?様々な空間構造を持つ量子スピン系 : スピン梯子,スピンダイマー系など,様々な空間構造をもつ量子スピン系の新奇な量子磁気現象.ex) 磁化プラトー,
非磁性基底状態からのマグノン励起,磁場と圧力による非磁性基底状態から反強磁性状態への量子相転移,不純物誘起磁気秩序.
?マグノンのボース・アインシュタイン凝縮
http://www.lee.phys.titech.ac.jp/research.html