安倍晋三首相の遊説にヤジや妨害相次ぐ 非公表のはずが…ツイッターで飛び交う日程
安倍晋三首相(自民党総裁)の街頭演説へのヤジや妨害が相次いでいる。自民党は組織的に演説の妨害を計画するグループへの警戒から、演説日程を直前まで公表しない異例の対応を取っているが、演説を聞きに行きたい支持者の気持ちは複雑だ。
「安倍やめろ!」
7日午後、千葉県のJR柏駅前で首相が演説を始めると「お前が国難」などと書かれたプラカードを手にした男女約20人が、首相に向けて一斉に声を張り上げた。声は首相が演説する間、続いた。
この前日、安倍政権に批判的とみられる人たちのツイッターでは「明日は柏14時らしいね」などと非公表の演説日程が飛び交っていた。
9月28日の衆院解散から10月7日まで、党本部が事前公表したのは京都など3府県の演説日程だけ。党本部は「急に決まり、公表できなかった」と説明するが、反対派グループによる妨害行為への警戒や警備上の観点から箝口(かんこう)令が敷かれているようだ。
5日に川崎市内で行った街頭演説は、地元の候補者の事務所が日程を公表し、情報が広がったため、当日になって急遽(きゅうきょ)、小田急新百合ケ丘駅前から向ケ丘遊園駅前に場所が変更された。
ただ、多くの聴衆を呼びたい候補者側は頭を悩ませている。事前公表なしで首相が応援演説に入った候補者の関係者は「有権者が来るか不安はあった。できれば事前に総裁が来ることを伝えたかった」と述べた。
首相は7月、東京・秋葉原で行った都議選の応援演説で「帰れ」などのヤジを飛ばされた際に「こんな人たちに負けるわけにはいかない」と発言。テレビが繰り返し報じ、国会では野党が追及し続けた。自民党関係者は「あれがトラウマになっている」と話す。
http://www.sankei.com/smp/politics/news/171007/plt1710070091-s1.html