http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1711/13/news032.html
自腹切っても「楽しいから」……アキバで“流通”する仮想通貨「モナコイン」の謎
日本発の仮想通貨「モナコイン」が静かに広がっている。支えるコミュニティーの規模は「国内最大級」とも。モナコイン普及のため、100万円以上もの自腹を切る人まで現れた。
仮想通貨といえば「ビットコイン」が代表格だが、ほかにもさまざまな仮想通貨が開発され、ビットコインとは違った特徴を競っている。
そんな中、特徴的な広がりをみせているのが、日本発の「モナコイン」(モナーコイン・Monacoin)だ。
その名の通り、「2ちゃんねる」発のネコキャラクター「モナー」が由来の仮想通貨。コインのイメージイラストにはモナーが描かれ、ほんわかした雰囲気だ。
その冗談みたいなネーミングや2ちゃんねるという出自から、“お遊び”コインと思われ、「ニートのおはじき」などとバカにされることもある。
だが、今年に入って価格は急騰。1月には3円前後で取引されていたが、春にビットコインに先駆けて「Segwit」(取引データの圧縮)を導入したことで注目を浴び、
10月には日本の仮想通貨取引所最大手「bitflyer」に上場したことで話題に。一時700以上の高値を付け、「価格が急上昇した仮想通貨」として知られるようになった。
モナコインの真価は、値上がり率ではない。その実用性だ。モナコインを使ったサービスを日本のエンジニア有志が多数開発しており、広く使われているのだ。
その規模は「仮想通貨コミュニティーとして国内最大級」とも言われるほど。モナコインのファンは「モナコイナー」と呼ばれ、普及のために身銭を切る人も少なくない。
今年10月末。あるモナコイナーが、約130万円もの自腹を割き、東京・秋葉原の公衆ビジョンで、モナコインの動画広告を流した。
その広告を見るため、全国各地のモナコイナーが秋葉原に集合。自腹で作ったグッズを無償で配る人もいた。
なぜ、彼らはそこまでして、モナコインを盛り上げようとするのか。「モナコインが値上がりすれば、手持ちのモナコインの含み益で儲かるから」――だけではない。
彼らを熱くさせるのは、モナコイン独特の「面白さ」だ。
開発者は「わたなべ氏」 “投げ銭”サービス広がる
モナコイン誕生は2013年末。2ちゃんねるの「ソフトウェア板」に登場し、2014年に正式リリースされた。
「ライトコイン」(Litecoin、元Googleの社員が開発した仮想通貨)をベース作られており、取引処理のスピードが高速なのが特徴。
ビットコインの6倍超の速さで処理できる。開発者は「Mr.Watanabe」(わたなべ氏)を名乗っているが、素性は明かしていない。
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