電気自動車(EV)メーカーのテスラが、新型EVスポーツカー「ロードスター」を発表しました。
小さめのボディに強力なモーターを3基搭載するこのモデルは最高速度が時速400kmを超え、わずか1.9秒で時速96kmに達するなど、地球で市販されてきた自動車の全てを凌駕する「史上最速の市販車」になる見込みです。
https://gigazine.net/news/20171119-tesla-roadster/
Roadster | Tesla
https://www.tesla.com/roadster/
新型「ロードスター」は、現地時間で2017年11月16日にカリフォルニアで開催された全電気トレーラー「Semi」発表イベントの最後にサプライズ発表されました。
Semiが引っ張るトレーラーから降ろされたロードスターがステージを一周し、観衆が「まさか?まさか??とザワザワしている中でマスク氏は「我々はテスラを『ロードスター(初代)』から始めました。新しいロードスターを作るなら、今のタイミングです」と突然のアナウンス。
その瞬間、会場からは「YEAH!!!!」と大歓声があがります。
新型ロードスターは、停止状態から時速60マイル(約96km/h)までの加速がたった1.9秒という強烈な加速性能を備えているとのこと。
同社最速だった「モデルS P100D」の0-100km/h加速「2.7秒」を1秒近く縮めるもので、これまで史上最速といわれてきたポルシェ918スパイダー(2015年)の2.2秒を上回るものとなっています。
初代ロードスターはロータス・エリーゼを一部流用した2人乗りスポーツカーでしたが、新型は2人用の後部座席を備える「2+2レイアウト」となるとのこと。
これによって使い勝手が向上すると同時に、2人乗り自動車だと税額が跳ね上がるアメリカの税制を回避することが可能です。
低い位置に据え付けられた左右のシートと、メーター類がほとんどなくてスッキリとしたインテリア。
ハンドルの形状などはコンセプトの域を出ない状態。
テスラらしく、センターコンソール上の大きなディスプレイがレイアウトされるほか、ハンドルの少し向こう側にはスピードメーターとおぼしきディスプレイが置かれているようにも見えます。
初代ロードスターと同じく、新型もルーフ部分が取り外し可能な「タルガトップ」スタイルを採用しています。
テスラのスペック表によると、新型ロードスターは停止状態から時速100マイル(約160km/h)までの加速は4.2秒、1/4マイル加速いわゆる「ゼロヨン」は8.8秒と、こちらも超ド級の動力性能を誇ります。
車体にはモーターが3基搭載され、4つのタイヤを駆動。最高時速は時速250マイル(時速約400km)を超えるとのこと。1回の充電での走行可能距離は620マイル(約998km)となっていますが、搭載されるバッテリー容量は明らかにされていません。
テスラ公式サイトでは、新型ロードスターの価格は「Base Price」で20万ドル(約2240万円)で、予約には5万ドル(約600万円)がかかります。
また、上位モデルとみられる「Founders Series」と呼ばれるモデルは25万ドル(約2800万円)となり、1000台限定の予約枠を押さえるには全額をあらかじめ支払う必要があります。
メディアの中にはこれについて「テスラのクラウドファンディングだ」と表現するものも。
テスラでは新型ロードスターの生産を2020年に開始すると発表。発表から3年足らずではたしてハイスペックな新型車両を開発して生産こぎ着けられるのか、
さらに2019年にはEVトラック「Semi」の生産も始まるというタイトなスケジュールの中で、はたして計画どおりに事が進むのかはおのずと注目が集まることになりそうです。