「なんか日本では長時間労働が蔓延していて健康を害する人が多いっていう話を聞いたんだけど本当??」
どこでそんな話を耳にしたのか、学校で習ったのかと尋ねてみたら「なんかSNSでそういう動画が回って来たのでなんとなく日本人に聞いてみた」とのことでした。
彼女に限らず、「日本の労働環境の劣悪さ」はヨーロッパでもよく知られているので、ほかの学生から「カローシって何?」などと質問されたりすることがたまにあります。
このブログでも、日本のテレビやネットで見られるいわゆる「日本SUGEE!!!」「自国礼賛」言説をたびたび批判してきましたが、そのような異状な思想が流行ってしまうのって、はやり言語の壁によって日本が世界から孤立していることがいちばんの理由だと思うんですよね。
http://www.from-estonia-with-love.net/entry/worst-internship
(引用者訳:日本は深刻な労働力不足に直面しています。原因として考えられるのは人口構成の高齢化、そして『移民の流入が日本民族の純粋性を薄める』ことへの恐れです。
この世界第三位の経済規模を持つ国家のかろうじての存続のために、日本政府は中国、ベトナム、フィリピンから研修生を呼び寄せています。
働きながら3年間の滞在が許可されるこの制度は、身につけた新しい技術を帰国後に自国で活かせると謳って募集が行われています。
VICE News はこの制度の調査のために日本を訪れました。
我々は多くの無賃労働を強いられる研修生や、過酷な借金を負わされた研修生、奴隷契約を強制させられた研修生に出会いました。
多くは違法であるはずのカキの殻割り作業、工事現場作業などの非技能的作業に就いていしました。国際的な非難にもかかわらず、日本はさらに数千人規模の新たな外国人研修生を2020年の東京オリンピックのためのインフラ整備に従事させようとしています。)
ご覧いただければわかるとおり、海外の視聴者からは
「日本には外国人奴隷制度が公然と存在している」
「国際的に非難されているのにもかかわらず、日本政府はさらに奴隷制を拡大しようとしている」
としか映らないであろう内容なのですが、こういうヤバイ事実は日本のメディアではなかなか報じられないのではないでしょうか。
代わりに放映されているのが「日本は世界で尊敬される一流国家!! 日本スゲー!!! 日本に生まれてよかった」みたいなテレビ番組ばかりみたいですから、なんかもう本当に救いようがないんだなあと。