文芸評論家の小川栄太郎氏は21日、10月に出版した自著「徹底検証『森友・加計事件』朝日新聞による戦後最大級の報道犯罪」(飛鳥新社)をめぐり、朝日新聞社から同日付で抗議を受けたことを明らかにした。
同書の一部内容について、朝日新聞は小川氏と同書発行元の飛鳥新社宛ての申入書の中で「事実に反する」と指摘したうえで、謝罪や賠償を求めている。
同書の中で小川氏は、「総理のご意向」などと書かれた文部科学省の文書があることを報じた朝日新聞社の報道について、「『総理の意向』でないことが分かってしまう部分を全て隠蔽して報道し続けた」などと記載。
さらに、加計学園に関する報道において、同社がNHK幹部と「密議」や「共謀」をしたうえで、「組織的な情報操作」を行った可能性が高い、などと記述している。
朝日新聞社は、小川氏が森友学園・加計学園に関する同紙の一連の報道を「戦後最大級の報道犯罪」「捏造」と同書で記述していることなどに対し、「弊社の名誉・信頼を著しく傷つける不法行為」と主張。
「厳重に抗議するとともに、すみやかに弊社に謝罪し、事実に反する部分を訂正し、弊社が被った損害を賠償するよう強く求めます」として、2週間以内の返答を求めた。
これに対し、小川氏はツイッターで、朝日新聞社の指摘について「私側の瑕疵かもしれぬ点を除けば、大半は反論を書くのが楽しみな、あまりにも無理筋の内容」と反論。
そのうえで、「明らかで露骨な事実隠蔽を数々続けておきながら、個人の著書を組織の圧力で押しつぶそうとすることは、朝日新聞の人権感覚は天晴なものだ」とつづった。
朝日新聞社は同日、この申入書を同社の公式サイトで掲載した。
http://www.sankei.com/smp/entertainments/news/171121/ent1711210013-s1.html