「子供に手は出さない」 若い小児性愛者の告白 - BBCニュース
http://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-41812774
小児性愛者という言葉は現在、広く使われている。
一般には子供を性的に虐待する人と同じ意味で使われ、性犯罪者の犯行を伝えるニュースによく出てくる。
だが研究者は違った使い方をする。
世界各国の精神科医が参照する診断マニュアル、米精神医学会(APA)の「DSM-5」で、小児性愛は「パラフィリア、性嗜好障害」に分類されている。
つまり小児性愛とは、大人が思春期前の子供ばかりに性的魅力を感じる場合の精神状態、という意味だ。
この場合の「小児性愛者」に、子供を虐待した前歴を持つという意味は含まれていない。
精神科医や犯罪学者の定説によると、子供を性的に虐待する者全員が、医学的な意味での「小児性愛者」だとは限らない。
犯行の動機は多くの場合、強い権力を持ちたい、相手を支配したいという欲望だ。
アダムのような人は、自分たちを「反接触派」の小児性愛者と呼ぶ。
子供に性的魅力を感じると自覚しながらも、虐待するのはいけないと分かっている人たちだ。
APA分類で小児性愛者に入るのは16歳以上のみ。
さらに、性愛の対象になる子供との間に5歳以上の差があることも条件とされる。
「小児性愛は精神障害と認定されている。
本人の意志で選ぶものではない。
うつ病や注意欠陥多動性障害(ADHD)の人と同じこと」
とパーキンス教授は言う。
「小児性愛を行動に移さずにやっていける人も多い」
当人たちは「小児性愛者」という言葉を嫌うことが多い。
メディアが「児童レイプ犯」や「児童虐待者」と同じ意味で使うからだ。
それに代わる呼び名として、アダムは自分は「MAP」だと名乗る。
「minor-attracted person=未成年者に引かれる人」という意味の略語だ。
アダムはテキストメールで私に、自分の「対象年齢」について説明してくれた。
「年齢についての質問に答えられなくてすみません。
これを聞かれたらどうしようと、一番恐れていたので(中略)分かってもらえるといいんだけど。
僕の対象年齢は1-15歳です。
ただ年齢が低い相手の場合は、体より心の比重がすっと大きくなります」
「対象年齢は1歳から15歳。
でも小さければ小さいほど、精神的に引かれる面が強くなる」