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ソフトB千賀、ソフトボール上野と久留米で合同自主トレ
東京五輪でダブル世界一! 福岡ソフトバンクの千賀滉大投手(24)が20日、ソフトボール北京五輪金メダリストの上野由岐子投手(35)=ビックカメラ高崎=らと福岡県久留米市で行う合同自主トレを公開した。
上野から“金言”を授かり、背中に負担のかかりにくい投球フォームの完成にも手応えがある。今季の目標に防御率1点台でのタイトル獲得を掲げ、2年後の東京五輪ではともに復活する野球&ソフトボールでダブル金メダルを誓った。
■フォーム修正に着手
一年で最も寒いとされる「大寒」とは思えぬポカポカ陽気の下、千賀の豪腕が早くもうねりを上げた。マウンドの脇にモニターを置き、投球ごとにフォームを確認。久留米市野球場のマウンドで80球を投げ込んだ。6日間で5回目、3日連続の投球練習だった。
「3連投でこれだけ投げられれば十分。去年よりだいぶいい仕上がり。背中の痛みを踏まえて、フォームの見直しを一からできた。いい形で継続して、シーズンに持っていけると思う」
3月にWBCを控え、ハイペース調整を強いられた昨年をしのぐ順調な調整ぶりに表情は明るい。背中の張りに悩まされた昨季の反省を生かし、フォームの改造に着手。「余計な動作をなくすことに一番重点を置いている」。
投球練習では軸足となる右脚で踏ん張り、スムーズに投球動作に移る作業を繰り返した。
■今季目標防1点台
スポーツトレーナー、鴻江寿治氏(51)主宰の自主トレに参加する千賀。そこには3年ぶりにソフトボール上野の姿があった。
吉見(中日)、美馬(楽天)、今永(DeNA)らも数日参加。球場での練習に加え、夜遅くまで投球フォームなどの映像をチェックし、互いに意見を出し合う。
「上野さんからは僕らでは気づかない動きの違いとかを言ってもらえる。技術的な面の助言ももらえたし、聞き逃さないように必死だった」と振り返った。
金メダリストからの言葉は心に響いた。3年前とは違い、自身もWBCで日の丸を背負うまで成長。
「(今年で)36歳なのに2年後も目標に頑張っている。すごいなと思うし、自分も負けないように頑張っていきたい」。
上野も「テレビでいつも応援している。今では日の丸を付けて投げている。刺激をもらっているし、一緒に頑張れればいい」と同志と認めている。
2年後の東京五輪に向けて千賀は「2人で金メダルを(鴻江)先生に自慢してやりたい」と笑った。
夢の舞台に立つためにも目の前のシーズンで最高の結果を求める。「(最優秀)防御率のタイトルを意識してやっていく。
1点台を目標に(菊池)雄星さんに負けないように頑張りたい」。日本一とその先にある世界一へ。大きな夢に向かって、千賀は羽ばたいていく。