【モスクワ=小川知世】ロシアの首都モスクワ中心部など各地で28日、プーチン政権に抗議するデモが開かれる。
3月実施の大統領選への出馬を却下された反体制派指導者のアレクセイ・ナワリニー氏が選挙のボイコットを訴えて開催を呼びかけた。
政権は抗議運動の高まりに警戒を強めており、デモを強制排除する可能性がある。
ナワリニー氏陣営によると、デモはモスクワやサンクトペテルブルクなど110都市以上で計画している。
街頭運動で選挙ボイコットの世論を高めて投票率を下げ「国民が真の選挙と受け止めていない」(同氏)ことを示す狙いだ。
ナワリニー氏のホームページでは28日に各地のデモを中継した。ウラジオストクなどロシア東部の都市で雪の屋外に支持者が集まり
「これは選挙じゃない」「ロシアを自由に」と繰り返す様子が映し出された。
モスクワなどデモが許可されなかった都市もあり、治安部隊が開催を阻止する懸念も指摘されている。
ロシア中央選管は2017年12月にナワリニー氏の大統領選への立候補申請を却下した。
過去に受けた有罪判決を理由としたが、同氏は「プーチン政権は(対決を)恐れて出馬を阻止した」と政治的判断だと反発している。
欧州連合(EU)も「民主的選挙の見通しに深刻な疑いがある」と声明で懸念を表明した。
選挙を控え、プーチン政権は反体制派への圧力を強めている。ナワリニー氏や陣営の拠点を警察が繰り返し訪れ、幹部らを拘束した。
モスクワの裁判所は22日、同氏の活動を支援する基金の閉鎖を命じる決定を出した。一部にはナワリニー氏の身柄が拘束されるのではとの観測もある。
大統領選は4選が確実視されるプーチン氏の事実上の信任投票とみなされている。
続きはソース 日経2018/1/28
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO26246020Y8A120C1FF8000/