政府は19日、ロンドンと北部の主要都市を結ぶ新しい高速鉄道計画「HS2」について、「日本の新幹線と同等の、ワールド・クラスの信頼性(時間の正確さ)を達成する」と掲げた報告書をまとめた。
HS2は2026年に一部区間で開通予定。
鉄道発祥の地でありながら、遅延が当たり前となっている英国の鉄道事情の変化に期待が集まる。
報告書は計画を進める政府系企業が作成したもので、約80ページに及ぶ。
巻頭から新幹線を特集し、「日本は高速鉄道がいかに旅行や経済活動の在り方を変革するかというビジョンを示した」と称賛。
新幹線とHS2計画を詳細に比較したグラフも掲載した。
その上で「HS2は信頼性や鉄道旅行に対する英国人の考え方を根本から覆すものとなる」と表明。
定時運行を徹底し、「平均遅延時間30秒以内」との数値目標も設定した。
グレイリング運輸相もこれに関して「HS2は英国の交通網の背骨となるだけでなく、経済成長をけん引する野心的な事業だ」と意義を強調した。
ただ、英国では鉄道の遅延が日常的に発生しており、この計画を報じた「デーリー・テレグラフ」紙(電子版)の読者投稿欄には「豚が空を飛ぶくらいあり得ない」などのコメントが並んだ。
http://www.news-digest.co.uk/news/news/uk-news/17898-2018-07-21.html