偽ニュース拡散「ダム決壊する」「クリスティアノ・ロナウドが1100万ドル寄付」 インド水害、当局が火消し
【ニューデリー=森浩】世界的にインターネットを通じた「フェイク(偽)ニュース」が問題となる中、
インド南部で発生した水害で偽ニュースが拡散している。「ダム決壊」を警告するなど悪質なものもあり、政府は安易に信用しないよう呼びかけている。
インド南部ケララ州では大雨による洪水で、これまでに440人以上が死亡。26日現在で46万人が避難している。偽情報の多くは通信アプリ「ワッツアップ」を通じて拡大。
「ダムに亀裂が入り、3時間以内に決壊する」として避難を呼びかける内容が繰り返し転送されたほか、
陸軍の軍服を着た男が「州首相が救助活動を妨害している」と発言する偽の動画も拡大し、軍当局が火消しに追われた。
もっとも拡散したとされるのが、サッカーのクリスティアノ・ロナウド選手が「1100万ドル(約12億円)を寄付した」という偽情報だ。ロナウド選手は寄付を表明してないが、
「(ロナウドが寄付しているのに)政府の動きは鈍い」と批判の材料として名前が利用されている。
インドでは、偽ニュースが社会問題化しており、「誘拐事件が発生した」という偽情報が拡散し、犯人と勘違いされた人が暴行を受けて死亡する事件が相次いでいる。
http://www.sankei.com/world/news/180828/wor1808280029-n1.html