日本ボクシング連盟は8日に都内で臨時総会、理事会を開き、内田貞信氏(45)の新会長就任が決定した。
反社会的勢力との交友関係が明らかになり、8月に辞任した山根明前会長下では、判定や助成金流用など数々の疑惑が取りざたされた。
内田氏は12項目にわたる告発状を作成した「日本ボクシングを再興する会」の発起人の1人で、現在は宮崎県連の会長を務めている。
そのリーダーシップ、行動力を買われる形で、出直しを求められる組織のトップに就いた。
就任会見の第一声は「選手ファーストに頑張っていけるように、全国の方と協力してやりたい」。独裁とも称された前政権とは正反対に、開かれた体制づくりを目指す。
多用な意見を収集するために、各都道府県の理事なども投書できるようなシステムを構築していくとした。「透明性がシステム的に、全国の方とともに作っていけるシステムを作っている最中」と説明した。
臨時総会で理事に選出された後、執行部を決める理事会では、自らの過去についても報告したという。
宮崎県では有数の実業家である内田氏は、15年に強要、恐喝、詐欺の容疑で逮捕され、不起訴となった詐欺以外で執行猶予付きの有罪判決を受けている。執行猶予は3年で、今春には満了しているが、怪文書なども出回っていた事実を自らの口で説明した。
日本連盟の顧問を務める戸田裕典弁護士は、「(再興する会での)行動力とリーダーシップから、内田さん以外はいないだろうとなった。満場一致です。疑問視する意見はなかった」と理事会の様子を述べた。
最高顧問を打診している橋本聖子議員にも前科は説明し、競技団体トップに就任することに対しては問題ないとされたとした。
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