https://www.topics.or.jp/articles/-/50095
成調理師学校が休校
徳島市、生徒減少で資金繰りの悪化か
園・平成調理師専門学校」が3月末で休校していたことが21日、分かった。校長は有名料理人の小山裕久さんが務めている。生徒数の減少に伴う資金繰りの悪化が原因とみられる。元講師への給与の未払いが相次いでおり、一部講師は徳島地裁に労働審判を申し立てている。
小山校長や登記簿などによると、平成学園は1991年に設立され、92年に調理師免許などを取得できる専門学校として開校した。関東や九州など県外からも入学者が集まり、ピーク時には約130人が在籍。近年は入学希望者が減少していた。
今年3月に10人が卒業した後は新入生を受け入れておらず、同月、本年度から2020年度末までの休校届を県に提出した。
複数の元講師によると、同校では調理師や管理栄養士ら十数人が常勤、非常勤の講師としてカリキュラムを進めていたが、2年ほど前から非常勤講師を中心に給与の未払いが相次ぐようになった。年によっては、ほとんど支払われていない人もいる。カリキュラムが途中で取りやめられるといった、生徒への影響はなかった。
複数の元講師が給与の支払いを求めて労働審判を申し立てており、現在、審理が進められている。
小山校長は取材に対し、「職員への未払いがあったことは大変申し訳なく思っている。全員への支払いを検討しており、休校期間は債務の整理に力を注いでいきたい」と話した。
小山校長は徳島市出身。東京・麻布台の料亭「青柳」の主人で、鳴門鯛など徳島の食材を使った斬新な日本料理で名をはせている。県内をはじめ東京やインドネシアなどに日本料理店を次々と開店させたほか、テレビの料理番組にも数多く出演。フランスで日本料理講習会を開くなどした功績がたたえられ、2004年にはフランス政府から農事功労章が贈られた。