高性能GPUと高リフレッシュレートディスプレイの組み合わせはゲームの勝率を上げる」。NVIDIAが調査結果を公表
北米時間2019年3月7日,NVIDIAは,高性能なGPUと高リフレッシュレート対応ディスプレイの組み合わせがバトルロイヤルタイプのゲームにおいてどれくらい戦績に影響するかについての調査結果を公表した。
結論から言ってしまえば,「バトルロイヤルゲームの優れたプレイヤーは,高性能なGPUと高リフレッシュレート対応ディスプレイを使ってますよ。
だからあなたも買いましょう」という話なのだが,GeForce Experienceを介して集計したというデータに基づく,面白い数字が並んでいるので,簡単に紹介してみたい。
GTX 1080シリーズのユーザーはGTX 1050シリーズのユーザー比で1.6倍もキル/デスレシオが高い?
より低い性能のGPUを搭載したPCと比べ,高性能なGPUを搭載するPCよりも高いフレームレートで画面を描画でき,
プレイヤーの操作がゲームに反映されるまでの時間も短くなるということは,PCゲーマーなら体験的感覚的に理解していると思う。
下に示したスライドは,ユーザーの操作がゲームに反映されるまでの遅延時間をGPUごとに計測した結果とされるグラフである。対象のゲームは「Counter-Strike: Global Offensive」(以下,CSGO)と「Overwatch」で,
対象GPUはIntel製CPUの統合型グラフィックス機能である「UHD Graphics 630」と,5年前に登場した「GeForce GTX 750 Ti」,そして最新の「GeForce RTX 2080」となっている。
これだけ極端な性能差があれば,結果が大きく変わるのは当然ではあるものの,UHD Graphics 630では106〜108msの遅延が生じるところ,GeForce GTX 750 Tiでは41〜43ms,そしてGeForce RTX 2080では20msにまで短縮できるという。
統合型グラフィックスと最新世代のハイクラスGPUとの間では実に5倍以上もの違いが生じているわけだ。
続いては,GPUとKill to Death ratio(1回倒されるまでに何人の相手を倒せるかの比率。以下 キル/デスレシオ)の関係である。
下に示したスライドは,「PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS」(以下,PUBG)および「Fortnite」におけるキル/デスレシオを比較したものだ。
GTX 600シリーズを100%としたとき,
GTX 700シリーズのユーザーは9%,GTX 900シリーズのユーザーは29%,GTX 10シリーズのユーザーは37%,そしてRTX 20シリーズのユーザーは53%も高いキル/デスレシオを記録したという。
続いてはもう少し細かなデータを基にしたものだ。キル/デスレシオの違いを縦軸,1週間当たりのプレイ時間を横軸にして,
GPU性能が1週間あたりのプレイ時間とキル/デスレシオに関係するかを調査した結果となる。
右に行くほどプレイ時間が長い熟練プレイヤーであることを示し,上に行くほど勝率が高いと理解すればいい。
見てのとおり,GeForce GTX 1080シリーズを使う熟練プレイヤーは,それよりも性能の低いGPUを使う熟練プレイヤーよりも,勝率が高いことが分かる。
GeForce GTX 1050シリーズと比べると,実に1.6倍以上もの差がついているというわけだ。
もちろんNVIDIAも,「プレイヤーの実力差をGPUの性能で置き換えられるわけではない」と明言しているが,
同程度の実力であれば,
優れたハードウェアを使うプレイヤーのほうが,高い勝率を期待できる可能性があるといったところか。
キル/デスレシオとディスプレイ側垂直リフレッシュレートの関係を示した調査結果も興味深い。
下のスライドは,GeForce GTX 1050シリーズと垂直最大リフレッシュレート60Hzのディスプレイにおけるキル/デスレシオを100%として,
GPU性能と垂直リフレッシュレートの違いが勝率にどう影響するかを示したものだ。
このグラフによると,同じGeForce GTX 1050シリーズでも垂直リフレッシュレート144Hz表示のディスプレイを使うプレイヤーは勝率が44%高くなる。
また,高性能なGeForce RTX 20シリーズは垂直リフレッシュレート240Hz対応のディスプレイと相性がよく,144Hzのときに68%増となる勝率が,240Hzになると102%増にまで跳ね上がっている。
https://www.4gamer.net/games/421/G042134/20190308008/