“和牛受精卵持ち出し”取り調べ
03月09日 10時18分
輸出が認められていない和牛の受精卵などを中国に不正に持ち出そうとしたとして、警察は、家畜伝染病予防法違反の疑いで大阪の焼き肉店の経営者らの取り調べを始めました。
容疑が固まりしだい逮捕する方針です。
去年7月、大阪府内に住む60代の男が、凍結保存され、ストロー状の容器で数百本分の和牛の受精卵と精液をフェリーで中国の上海に持ち込もうとしましたが、
現地の税関を通過できず、帰国したあと没収されました。
和牛は日本で品種改良された高級肉牛で、受精卵や精液の輸出が認められておらず、農林水産省が警察に告発していました。
捜査関係者によりますと、入手先とみられる徳島県の畜産農家を捜索するなど捜査を進めたところ、男の知人で、
大阪・八尾市の焼き肉店の50代の経営者が持ち出しを依頼していたことがわかったということです。
警察は、検疫を受けずに輸出しようとした家畜伝染病予防法違反の疑いで2人の取り調べを始めていて、容疑が固まりしだい逮捕する方針です。
この経営者はNHKの取材に対し「知り合いの中国人から受精卵を運んでくれと頼まれた。和牛のものとは知らなかったし、何のために使うかも全く聞いていなかった」と話しています。
肉質に優れた和牛は海外でも人気が高く、関係者によりますと、中国では、現地で繁殖させようと、受精卵などを欲しがる業者もいるということで、
警察は、詳しいいきさつを調べることにしています。
https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20190309/0013282.html