日本でCMや広告が差別的だと話題になり炎上することがしばしばあります。そのたびに、「日本では、企業側のジェンダーの平等に関する意識がまだまだ低い」などの批判の声が挙がります。
でも企業がときに差別問題に疎いのは何も日本に限った話ではなく、海外の企業でもそういった問題は見られます。今回は、ドイツのDIY企業「HORNBACH AG」がアジア女性を差別的に描く動画を流し問題になっています。
「白人」それも「一部の白人男性」の視点しか取り入れず、東洋人女性を明らかに見下した内容の動画を流したことで、ドイツでも本当の意味での多様性への道のりはまだまだ遠いことがわかります。
登場するのは庭仕事で汗をかいている5人の白人男性です。庭仕事の後、彼らの汚れた下着は真空パックされます。
日本人とも思われる女性(動画ではわずかですが、「春の匂い」と「日本語」が映りこんでいます)が真空パックをあけた瞬間に、下着のにおいに魅せられ恍惚とする表情を浮かべています。
そしてそこにはドイツ語で”So riecht das Fruehjahr” (和訳「春の香り」)とのテロップが……。肉体労働をした白人男性の下着のにおいが果たして春の香りかという疑問はいったん置いておくとして、
ドイツで育った筆者はこの動画を見て「21世紀になった今もアジア人蔑視の風潮がドイツに確かに残っている」という事実を突きつけられ悲しい気持になりました。
この動画のBGMには女性の喘ぎ声を思わせるものも使われており、動画のラストで女性は白目を剥いており、性的絶頂を思わせるような表情をしているのです。
ドイツを含む欧州では今でも一部でアジア人蔑視が残っていますが、その中でも「女性」に対する偏見には深刻なものがあります。
では、どういう内容のものがあるのかというと、「東洋人の女性は、白人男性であるならば誰でも喜んで受け入れる」という偏見があります。
この「受け入れる」には性的な要素が含まれており、いうまでもなく(一部の)白人男性側にとって都合の良い考えに基づいています。
略
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190404-00010001-globeplus-int