「論座」とは
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福島の甲状腺検査は即刻中止すべきだ(上) 無症状の甲状腺がんを掘り起こす「検査の害」
菊池誠 大阪大学教授(物理学)
https://webronza.asahi.com/national/articles/2019062000003.html?page=1
甲状腺検査は医学研究倫理に反している
本稿では福島で現在行われている甲状腺検査について考える。
最初に結論を書いてしまうと、筆者はここで、甲状腺検査が医学研究倫理に反しており、
受診者の人権を侵害しているので即刻中止するべきと提言する。
(中略)
これは、以下に述べるように、症状のない子どもたちの甲状腺を高精度の超音波で調べた結果、
発見しなくてもよかったはずのがんを次々と発見してしまったと考えるのが妥当である。
その中には、検査で見つけていなければ死ぬまで悪さをしなかったはずのがんも相当数含まれていたと考えられる。
いったいそのような検査を続けていいものだろうか。
【要約】
・検査しなければ見つからなかった癌を見つけたのは人権侵害
・がん検査は人体実験である
・甲状腺検査評価部会は被曝影響の甲状腺がんはないと結論付けている
6/3/2019 開催、福島県第13回甲状腺検査評価部会における中間報告について 牧野先生による問題点の解説
https://togetter.com/li/1362702