国交省、技能実習生受入れ基準を強化 実習体制、人数枠など制定
国土交通省は7月5日、建設分野の外国人技能実習生の受入れに当たり、受入人数枠の設定や、建設キャリアアップシステムへの登録等を義務化する内容の告示を制定・公布した。
外国人技能実習機構において技能実習計画を審査・認定するための基準を追加したもの。受入人数枠の設定は2022年4月1日、残りの基準は2020年1月1日から施行する。
「技能実習を行わせる体制の基準」では、(1)申請者が建設業法第3条の許可を受けていること、(2)申請者が建設キャリアアップシステムに登録していること、(3)技能実習生を建設キャリアアップシステムに登録することを定めた。
「技能実習生の待遇の基準」では、技能実習生に対し、報酬を安定的に支払うこととした。
「技能実習生の数」については、常勤職員の総数を超えないこと(優良な実習実施者・監理団体は免除)を定めた。
これらの基準は、施行日以降新規に受け入れる外国人技能実習生に対して適用され、既に受け入れている実習生は経過措置により適用外となる。
今回の告示は、建設分野の外国人技能実習生の失踪者数が分野別で最多であり、実効性のある対策が急務となっていることや、失踪要因として報酬の変動や就労場所が変わり就労管理が難しいことなどの背景を踏まえて制定された。
また、4月から改正入管法による新たな在留資格(特定技能)の運用が開始されたことを受け、技能実習制度・外国人建設就労者受入事業も新制度との整合性を図りながら適正な運用を図るために定められた。
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