https://news.livedoor.com/topics/detail/16784330/
覚せい剤を使用したとして覚せい剤取締法違反罪に問われ、一審で懲役2年6月の実刑とされた男性(54)の控訴審判決で、東京高裁(朝山芳史裁判長)が16日、逆転無罪を言い渡したことが分かった。
弁護人によると、高裁は、職務質問で警察官が男性の下半身を露出させたなどとし、「手続きに違法があった」と認定したという。
弁護人や昨年9月の一審東京地裁判決などによると、男性は2017年11月に東京都内などで、覚せい剤を使用したとして起訴された。男性は未明に路上で警察官から職務質問を受けた際、下半身を触られて身体検査されたが、地裁は露出まではさせられなかったと判断。
「不適切な点はあるが、尿検査で陽性反応が出た鑑定書の証拠能力は否定されない」と実刑を言い渡した。
これに対し東京高裁は、男性や目撃者の証言から、警察官が下着を脱がせて検査を行ったと認定し、下半身に触れたことも合わせ、「プライバシーを尊重せず、
手続きには違法がある」と捜査を批判。鑑定書について、違法な手続きと密接な方法で得られたと指摘し、証拠から排除したという。
弁護人の小池哲朗弁護士は「捜査機関が適正手続きの順守を改めて考え直す契機となれば」と話している。