賞味期限切れの食品や、売れ残った洋服などが人気だ。通常よりも安い価格が消費者の心をつかんでいる
賞味期限が近い商品を割引して販売する「ルピシア ボンマルシェ」の売り場(東京・渋谷)
代官山店の価格は通常の2割引きから、賞味期限が近づくにつれ9割引きも。
18年1月から賞味期限が切れた品も20円で販売開始。賞味期限は「おいしく食べられる期限」で販売は法律上、問題がない。
同社の中江昭英相談役は「ここ数年、急速に食品廃棄への関心が高まった。
かつては期限切れに拒否反応があったが今は『もったいない』に変わった」と説明する。
飲食可能なのに捨てられる「食品ロス」は年間643万トン。店で買い物中の会社員の女性(38)は、
「前は棚に並んだ奥の商品から取っていたが、最近は手前から選ぶようになった」。
棚の奥は賞味期限が先の品が多いが、「食品廃棄の問題を見聞きすることが増えて、恥ずかしくなった」。
続く店も。18年5月に開店した飲料や菓子を扱う食品ディスカウント店「マルヤス」
(埼玉県戸田市から川口市に移転中で14日再オープン)は約2割が賞味期限切れ。
「日を追うごとに客数も売り上げも増えている」と合同会社ファンタイム(東京・港)の松井隆代表。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO49536820W9A900C1SHA000/