豪で新型肺炎ウイルス培養成功 「ワクチン開発に活用」
シドニー=小暮哲夫
2020/1/29 12:50
オーストラリア・メルボルンにあるピーター・ドハーティ感染免疫研究所は29日、中国・湖北省を中心に感染が広がる新型コロナウイルスの人工培養に成功したと発表した。
豪州国内で確認された患者の検体を利用した。
世界保健機関(WHO)にも送り、各国の研究所で共有してもらう方針で、早期診断やワクチン開発に役立てたいとしている。
同研究所は、この培養したウイルスをもとに新型肺炎の抗体検査が開発されれば、症状がなく、感染に気づいていない患者の確認もできるようになるとしている。
また、ウイルスがどのように広がるのか、致死率がどのくらいだったか、などを評価するのに役立つという。
新型ウイルスについて中国当局はゲノム配列は公表しているが、ウイルスの実物を国際社会で共有するのは初めてとなる。(シドニー=小暮哲夫)
https://www.asahi.com/articles/ASN1Y43LSN1YUHBI00C.html