国道沿いに現れる「赤い看板」
赤地に白抜きで「うまい ラーメンショップ うまい」と書かれた看板を見たことがあるだろうか。
埼玉や千葉、北関東などに行楽に訪れる途中、国道やバイパスに突如現れるこの看板を目撃して、
「なんだあれは」「まだ現存しているのか!?」と思った人も多いことだろう。
豚骨醤油ラーメンのフランチャイズチェーンである「ラーメンショップ」は、
1970年代から90年代にかけて、爆発的に勢力を広げた。
東京近県のロードサイド中心に展開している印象があるかもしれないが、
実は23区内にも店舗は存在し、静岡や福島のほか東北・関西・九州と全国に店舗が存在する。
元々中国での豚骨や鶏ガラを濁るまで煮込んだスープはあるものの、
一般に中華の世界ではスープを濁らせるのはタブーとされていた。
しかし時代は高度経済成長期。肉体労働に従事する若者は、塩分が補給でき、
スタミナも付くとあって、豚骨を煮立たせて濁ったこってりスープに飛びついた。
さらに車社会となり、タクシードライバーがサッと食べられて満足感の高いファストフードとして、
屋台からラーメン専門店が続々と誕生し、ロードサイドを中心に広まっていった。
こうして、90年代まで東京のラーメン専門店は豚骨醤油ラーメンが主流になっていくわけだが、
この流れの中でラーメンショップが誕生し、全国に広まってくことになる。
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