長崎県で2人目の感染者となった長崎大の20代男子学生は、短期留学先の英国から
帰国後に体調不良を感じ、大学が帰国学生向けに実施したPCR検査で陽性が判明していた。その後に県が正式に感染確認した。
16日に帰国した男子学生は18日に喉の痛みを感じ、医療機関に電話で相談したが
医療機関の判断は「自宅待機」だった。国が「感染の疑いの目安」とする発熱の症状が確認でき
なかったためとみられる。ところが24日、倦怠(けんたい)感を訴えて同大の検査を受けたところ陽性反応が出た。
同大は国の目安に疑問を感じており「国の検査基準を満たすのを待つと確認が遅くなる。
早期に検査した方がよい」(河野茂学長)との見解だ。今回は帰国から判明まで9日間。
男子学生からの相談がなければさらに遅れ、ウイルスが拡散された可能性もある。
県医療政策課も「臨床症状だけで(感染疑いを)判断するのは難しい」と課題を認めており、
不安を感じる場合は早期に帰国者・接触者相談センターに相談するよう求めている。 (野村大輔、華山哲幸)
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