脳画像から「やり抜く力」を80%以上の精度で予測する手法を開発−JSTほか - QLifePro 医療ニュース
http://www.qlifepro.com/news/20200501/power-to-pass-through.html
科学技術振興機構(JST)は4月28日、MRI(磁気共鳴画像)で測定できる脳の前頭極の構造的特徴が、目標達成に必要な「やり抜く力」の客観的指標となることを世界で初めて発見し、その指標を用いて「やり抜く力」を予測する手法を開発したと発表した。
この研究は、同機構戦略的創造研究推進事業の細田千尋さきがけ専任研究者(東京大学大学院総合文化研究科特任研究員、帝京大学戦略的イノベーション研究センター講師兼任)、
国立精神・神経医療研究センター脳病態統合イメージングセンター先進脳画像研究部花川隆部長(現:京都大学大学院医学研究科・医学部教授)らの研究グループによるもの。研究成果は、国際科学誌「Communications Biology」オンライン版に掲載されている。
語学や数学などの学校教育、社員教育、芸術やスポーツなどの修練、健康行動やリハビリテーションなどの医療を含むさまざまな分野において、一度立てた目標を達成するためには「やり抜く力(Grit)」が不可欠だ。
やり抜く力は、将来の社会的成功などを予測する重要な非認知能力の一つであることが明らかにされており注目されている。
一方で、やり抜く力には個人差が大きく、目標を達成するまでやり抜くことが得意な人と、三日坊主になりがちな人がそれぞれ存在する。