帰還困難で窃盗などの罪 初公判
06月16日 12時48分
富岡町の帰還困難区域で、空き巣を繰り返したとされる、54歳の男の初公判が、16日開かれ、男は起訴された内容を認めました。
広野町下北迫の無職、大谷春義被告(54)は、おととし3月からことし3月にかけて、富岡町の帰還困難区域の空き家で、41万円相当の切手を盗んだなどとして、窃盗などの罪に問われています。
16日、地方裁判所いわき支部で開かれた初公判で、大谷被告は「間違いありません」と述べ、起訴された内容を認めました。
検察は、冒頭陳述で「被告は平成29年から原発関連の作業員として働く中で、帰還困難区域の存在を知った。給料が見込みより低く、借金の返済をしながら妻子の生活費も工面しなくてはならなかったため、空き巣を始めた」と指摘しました。
大谷被告は、盗んだ切手を北海道函館市の妻に送り、妻は切手を27万円で売却していたということです。
大谷被告は、捜査段階で、富岡町の帰還困難区域を中心に400件以上の空き巣を繰り返したと供述しているということです。
次の裁判は来月7日に開かれます。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/fukushima/20200616/6050010635.html