7月5日投開票の東京都知事選は、小池百合子氏(67)の“圧勝再選ムード”でつまらない──そう決めつけていないだろうか。
実は、史上最多となる22人が名乗りをあげている。その“あまりに個性的な選挙活動”に、ノンフィクションライターの柳川悠二氏が密着した
一方、国政選挙や大都市の首長選挙の無名候補者は大手メディアから「泡沫候補」と扱われ、活動が紹介されることは限定的だ。
今回も“へそくり”から供託金やポスター代を用立てた薬剤師の長澤育弘(34)や、
自身が立ち上げた国民主権党党首にしてユーチューバーの平塚正幸(38)、2016年の都知事選・政見放送で“放送禁止ワード”を連呼して一部に鮮烈な印象を残した後藤輝樹(37)、
政治団体「スーパークレイジー君」代表の西本誠(33)などが立候補している。
こうした無名の候補が注目されるようになったのは、この10年ほどだろう。
各地の選挙に出馬した羽柴秀吉こと三上誠三氏は2015年に死去し、コスプレでスマイルダンスを踊る泡沫候補の代表格、マック赤坂は港区議となったことで“表舞台”から姿を消した。
思い返すと、羽柴もマックも、どこか哀愁が漂い、その挙動には可愛げが、愛くるしさがあった。
だが、今回の取材では、明らかな変質が感じられた。30代の若い候補者が多く、そして、多くがYouTubeにチャンネルを持っていた。
自身も出馬した立花氏はこんな見立てを披露する。
「政見放送がYouTubeなり、SNSに誘導するためのツールとなる。たった300万円の供託金で、だから売名や商売、布教目的で出馬する人が増えるんです」
https://news.yahoo.co.jp/articles/4a65e9f76eb32184d5fdc37d4df51fb2d684459d