http://www.itmedia.co.jp/business/spv/1701/24/news026_3.html
米国の大統領に就任したドナルド・トランプは、どのくらいの報酬を手にするのか。仕事の対価として年間40万ドルの給料が支払われることになっているが、トランプは「年収1ドルだけ受け取る」と公言している。米国では「年収1ドル」の政治家は多く……。
“無給”で働いた大統領
その「先人」である、事実上の“無給”で働いた大統領は過去に2人いる。1人は、第31代のハーバート・フーヴァー大統領だ。私たちがよく耳にする米国歌を採用した大統領として知られるフーヴァーは、1913年当時、
鉱業などで稼いだ400万ドル近い資産をもっていた。カネに困っていなかったフーヴァーは、自らの給料をさまざまなチャリティーに配り、さらにスタッフにも分配した。結果的に、本人は無給だったという。
そしてもう1人は、第35代のジョン・F・ケネディ大統領だ。ケネディは、富豪だった父から受け継いだ莫大な遺産があり、資金の運用などで裕福な生活を送っていた。そして上院議員時代から給料はチャリティーに寄付しており、大統領になってからも寄付を続けて給料を懐に入れることはなかった。
ただ大統領に無税で支払われる年間経費5万ドルは寄付などに回さず、大統領が主催するようなパーティーに使っていたという。
実は、米国では給料を1ドルだけにする大物政治家は少なくない。例えば、大富豪ビジネスマンでもあるマイケル・ブルームバーグは、ニューヨーク市長時代の給料を1ドルだけ受け取った。元カリフォルニア州知事の俳優アーノルド・シュワルツネッガーも知事給料は1ドルで、元マサチューセッツ州知事で富豪のミット・ロムニーも知事としての給料は1ドルだけだった。