藤井聡太七段「初恋かも…」恩師語る2歳年上少女との思い出
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藤井聡太七段(17)の恩師で「ふみもと子供将棋教室」を主宰する文本力雄さん(65)。
教室内では藤井七段は当時通っていた7〜8人の子供たちのなかでも、とても活発な少年だったという。
「実は運動神経もよくて、性格も活発なタイプでした。毎春行っていた“お花見将棋”で、河原の広場でかけっこをしたときは、いちばん体も小さいのに、年上の子より弾丸みたいに速かったですね。将棋の授業後には、みんなと一緒にトランプもよくやっていました。
教室の最後は毎回、私が作った坂本九さんの『明日があるさ』の替え歌をみんなで合唱するのが恒例で、必ずいちばん前列の真ん中にいて大きな声で一所懸命、歌っていたのも聡太くんでした」
その合唱の後、プロレスごっこが始まることもあった。
「聡太くんがいちばん年下なので、やられるかと思ったらとんでもない! 年上の子とも対等にプロレスをやっていました。さすがに4歳年上の子には負けていましたが、それでも向かっていってました」
文本さんの笑顔は止まらない。将棋に加えて、遊びや運動までできた、藤井七段には思い出深い“学びの場”だったことだろう。実は“初恋”もここで芽生えていたようだ――。
「聡太くんが幼稚園の年長のときでした。そのころ、2つ年上のA子ちゃんという女の子がいたんです。A子ちゃんはいつも聡太くんのことを『そうちゃん、そうちゃん!』とかわいがっていたんですよ。
そんなある日、教室でたまげたことが起きました。最年少の聡太くんが、年上の小学生たちに向かって『A子ちゃんをいじめるなよなあ!』って真っ赤な顔で、端から順番にグーッとにらみつけて言ったんですよ。あまりに迫力満点だったので、みんな驚いて凍りついてました。いつもかわいがってくれた女の子なんで、正義感だったのか……。もしかしたら聡太くんの初恋だったのかもしれませんね」
そう言って目じりを下げる文本さん。藤井少年はプロへの登竜門となる奨励会への入会を機に、教室を卒業することになった。
「最後に私が送った言葉は『名人の上を目指せ』でした。不世出の天才なのは明らかなので、名人になるのは当然です。だから、さらにその上を目指してほしいと。本人はキョトンとしていましたね」
’16年10月に史上最年少のプロ棋士となった藤井少年は文本さんのもとに挨拶に訪れている。
「最近は聡太くんも忙しいので会えていませんが、『健康がいちばんだぞ』と伝えています。タイトル奪取の報告、楽しみにしています」
“希代の棋士”を育んだ恩師は2人並んだ当時の写真を見ながら、いつまでもほほ笑んでいた――。