
家族や友人が統合失調症になったとき
息子が統合失調症になった母親の経験 (息子22歳・建築業 母47歳)
息子は高校を2年で中退し、夫と同じ建築業の仕事についた。夫が息子を現場につれていって仕事を教え、それなりに真面目に働いていた。
同年代の同業者と自分の技術を比較して「自分の技術は低いかも」と気にするようになった。
「これまでアパートや中低層マンションなどの仕事ばかりで、高層オフィスビルの仕事は初めてなんだから、知らないことがあって当たり前。経験を積めば大丈夫」と、何度も励ました記憶がある。
その頃から「周囲の人に自分の情報がもれている」などと言うようになったが、あまり気にしていなかった。すると、自室のドアのすき間やカギ穴にガムテープを貼り、窓にはダンボールを貼りつけ、密閉してしまった。
そのうち、隠しカメラがあるかもしれないと言い出し、壁にも厚い布を張るようになり、仕事にもいけなくなってしまった。眠ると頭の中がのぞかれてしまうからと、コーヒーを何杯も飲んだりして、追い詰められた表情をしている。
「このままでは体をこわすから」と病院につれていった
回復してきても、治療はまだ続けなくてはならない。長いつきあいになる病気だということなので、病院の勉強会にも通っている。
https://www.mhlw.go.jp/kokoro/know/disease_into_sub2.html