https://mainichi.jp/articles/20201113/ddp/041/020/006000c
ジャパネット拠点、福岡・天神に ビッグバン進出第1号
通販大手のジャパネットたかたを傘下に置く「ジャパネットホールディングス(HD)」(長崎県佐世保市)は12日、東京にある人事や経営管理を含めたHDの主要機能を福岡市中央区天神に移すと発表した。2021年9月完成を目指して建設が進む天神ビジネスセンター(中央区)に入居するもので、福岡市が推進する再開発促進事業「天神ビッグバン」によるビルの建て替えで進出企業が明らかになるのは初めて。
ジャパネットHDによると、新型コロナウイルスの感染拡大を受け働き方を見直す中で、福岡は東京の半分以下の通勤時間で済むことや、九州の中心地として多様な人材を確保できることなどから移転を決めた。センターが新型コロナウイルスなどの感染症対策を講じた施設になることも入居を後押ししたという。
センターは地上19階、地下2階。高さ約89メートル、延べ床面積約6万1100平方メートルで、天神ビッグバンプロジェクトで容積率の緩和を受けた第1号のオフィスビル。ジャパネットHDは12〜14階の3フロア約7000平方メートルを買い取り、HDの主要機能など12部門を東京や佐世保から移転。東京から約50人が異動し、約110人を新たに雇用する。
福岡市で記者会見した高田旭人(あきと)社長は「新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、多くの機能が東京になくてもいいと考えた。福岡に腰を据えて一緒に街をつくっていきたい」と話した。天神ビッグバンによる企業誘致に力を入れている福岡市の高島宗一郎市長は「東京一極集中から地方拠点都市の時代になっていく大きな動きの一つ」と期待した。